
えいごろうリテリングって何?英語を読んだ後、どんなやり方で話し直せばいい?
リテリングは、読んだ英文の中身を、本文を見ずに自分の言葉で話し直す練習です。
やり方は、次の3つを順に回すだけで足ります。
- 短い英文を読んでキーワードを5つほど書き出す
- 本文を伏せてキーワードだけを見ながら英語で話す
- 録音を聞き、本文と比べて抜けた点と言えなかった語を拾う
本記事では、リテリングのやり方を、読む段階から話し直す段階、確かめる段階まで順番に解説します。
筆者が、retell・paraphrase・summarize の意味をCambridge Dictionaryで確かめ、話し直しに使う表現も辞書の用例で裏を取ってまとめました。


この記事を書いた人|高正熊生(たかまさくまお)(TOEIC920・英検準1級)
英語サービス選びの専門家|英語サービス60社以上を体験/取材
この記事を読めば、
- リテリングがほかの練習と何が違うのか
- 教材を選ばずに回せるリテリングの手順
- 自分の話し直しがどこまでできたかの確かめ方
までそろうので、読めるのに話せない状態から抜け出す練習を今日から始められます。
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この記事を書いた人|高正熊生(たかまさくまお)(TOEIC920・英検準1級)
英語サービス選びの専門家|英語サービス60社以上を体験/取材
リテリングとは英語を読んだ後に自分の言葉で話し直す練習
リテリングは、英語の retell(リテル)から来た呼び方です。
Oxford Learner's Dictionariesは retell を、物語をもう一度、多くは違うやり方で語ることと説明しています。
英語学習でいうリテリングは、この意味のとおり、読んだ英文の中身を本文を見ずに自分の言葉で語り直す練習を指します。
本文を見ないで話すのが条件
リテリングでいちばん大事な条件は、話している間は本文を見ないことです。
本文を見ながら読み上げれば、それは音読になります。
手元に置いてよいのは、自分で書き出した数個のキーワードだけにします。
言い換えと要約を組み合わせた練習
Cambridge Dictionaryは paraphrase を、書かれたことや話されたことを別の言葉を使って繰り返すことと説明しています。
同じ辞書で summarize は、何かについていちばん大事な事実や考えを短くはっきり表すことです。
リテリングは、この2つを口頭で同時にやる練習だと考えると分かりやすいでしょう。
本記事では、英文を読んだ後に話し直す形を中心に解説します。
音声を聞いた後に話し直す形も、手順は同じように回せます。
長く話す練習になる
British CouncilのTeachingEnglishは、物語を語る活動について、口頭の流ちょうさとまとまった長さの話を練習する機会になると説明しています。
1文ずつの英作文では、文と文をつないで話を前に進める練習はしにくいものです。
リテリングでは、話の始まりから終わりまで、自分で順番を組み立てて話し続けます。
リテリングと音読・シャドーイング・リプロダクションの違い
リテリングと似た練習はいくつかありますが、何を見て、何を口に出すかが違います。
| 練習 | 話すときに見るもの | 口に出すもの |
|---|---|---|
| 音読 | 本文 | 本文そのまま |
| シャドーイング | なし(音声を聞く) | 聞こえた音をすぐ追う |
| リプロダクション | なし(音声を聞く) | 聞いた1文を言い直す |
| リテリング | 自分のキーワードだけ | 読んだ文章全体を自分の言葉で |
本記事では、まとまった文章を読み終えてから全体を話し直す練習をリテリングと呼んで、ほかと区別します。
音読は本文を見て読む
音読は本文を目で追いながら声に出すので、言う語を自分で選ぶ必要はありません。
リテリングは本文を伏せるため、言う語を自分で選ぶところから練習が始まります。
音読の進め方は、英語の音読の効果とやり方の記事で解説しています。↓


シャドーイングは音を追う
シャドーイングは、聞こえてくる英語の音を少し遅れて追いかける練習です。
口に出すのは聞こえた音そのものなので、話す中身を組み立てる練習とは別物になります。
シャドーイングの進め方は、シャドーイングの2種類のやり方と効果の記事にまとめています。↓


リプロダクションは1文ずつ言い直す
リプロダクションは、聞いた英文を1文ずつ、意味を保って言い直す練習です。
リテリングは、段落や記事をまるごと読み終えてから話し直すので、扱う単位がひと回り大きい練習です。
1文ずつの言い直しから始めたい人は、リプロダクションのやり方の記事が先です。↓


書く要約との違い
読んだ英文を短く書きまとめる要約も、中身を自分の言葉で組み立て直す点ではリテリングと同じです。
違いは、書く要約は消して直せるのに対し、リテリングは口に出した語を取り消せないところにあります。
書く要約で語を選ぶ練習をしてから、同じ素材を口で話し直すと、2つの練習を1本の素材でつなげられます。
リテリングのやり方は読む・書き出す・話す・比べるの順
リテリングは、次の5つの手順で回します。
知らない語を調べながら読み、何が書いてあるかを日本語でも説明できる状態にします。
本文を見ながら、話の流れの目印になる語を順番に紙に書き出します。
キーワードだけを見ながら、始めから終わりまで止まらずに英語で話し直します。
自分の話を録音して聞き、本文と比べて抜けた点と言えなかった語に印を付けます。
印を付けた語を確かめてから、同じ素材でもう一度話し直します。
読む段階は中身を日本語で言えるまで
話し直す前に、本文の中身をつかんでおかないと、英語以前に話す内容が出てきません。
読み終えたら、日本語で30秒ほど中身を説明できるかを試します。
1文ずつの構造まで読み込みたい素材なら、英語の精読のやり方の記事の進め方が使えます。↓


キーワードは文ではなく語で書く
キーワードを文で書き写すと、話すときにそれを読み上げてしまいます。
書き出すのは、人の名前・数字・出来事の中心になる語など、話の順番の目印になる語だけです。
矢印でつないで並べておくと、話の流れを目で追いやすくなります。
話す段階では止まらずに最後まで言う
言いたい語が出てこなくても、知っている語で言い換えて先に進みます。
途中で止まって考え込むと、話を最後までつなぐ練習にならないからです。
出てこなかった日本語の語は、話し終えたあとにキーワードの紙の端へメモしておきます。
比べる段階で本文の英語を確かめれば、次の話し直しで使える語が1つ増えます。
比べるときは抜けと言い換えを分ける
録音を聞きながら、本文にあって自分の話に無かった点を、抜けとして印を付けます。
本文と違う語で同じ意味を言えている箇所は、リテリングとしてはできている部分なので直す必要はありません。
直すのは、意味がずれた箇所と、言えずに飛ばした箇所に絞ります。
聞いた英語で話し直す形
素材を読む代わりに、音声を聞いてから話し直す形でも同じ手順で回せます。
その場合は、1回目は聞くだけにして、2回目を聞きながらキーワードを書き出すのがコツです。
聞いて話し直す形は、本文を目で確かめられない分だけ難しくなるので、読む形に慣れてから移ります。
リテリングで話し直しに使う英語の表現
話を始める・つなぐ・まとめるときの表現をいくつか持っておくと、話し直しが途切れにくくなります。
| 表現 | 使う場面 | Cambridge Dictionaryの例文 |
|---|---|---|
| At first | 話の始まりを言う | At first, I thought he was joking but then I realized he meant it. |
| In the end | 話の結末を言う | We were thinking about going to Switzerland, but in the end we went to Austria. |
| According to | 書いた人や記事の主張を言う | According to Sarah they're not getting on very well at the moment. |
| In short | 最後に短くまとめる | He's disorganized, inefficient, never there when you want him – in short, the man's a pain. |
例文はすべてCambridge Dictionaryの各項目に載っている文です。
始まりと結末を表す語で話の枠を作る
Cambridge Dictionaryは at first を、「初めは・最初のうちは」という意味で載せています。
in the end は、いろいろ考えたり話し合ったりした末に、最終的にという意味の表現です。
この2つを最初と最後に置くと、話の始まりと終わりがはっきりします。
記事の主張は According to で始める
ニュースや解説記事を話し直すときは、誰の主張なのかを示す必要があります。
Cambridge Dictionaryに載っている according to の意味は、「〜が述べたところによれば」です。
「According to the article,」と始めれば、自分の意見と記事の内容を分けて話せます。
最後は In short で短くまとめる
in short は、何かをできるだけ少ない語で、まっすぐに言う前に使う表現です。
話し直しの最後に、本文の要点を1文で言うときに使えます。
1文でまとめられないときは、読む段階で中身をつかみきれていない合図なので、本文に戻って読み直します。
リテリングに使う素材の選び方
素材は、辞書を引かずにほぼ読める、短い英文から選びます。
最初は話の流れがある短い文章
出来事が順番に起きる短い物語や日記風の文章は、話す順番を決めやすい素材です。
始まり・途中・結末がはっきりしているので、キーワードを並べるだけで話の骨組みができます。
英語の学習者向けに語を易しくした読み物も、最初の素材に向いています。
慣れたらニュースや解説記事
物語で話し直しに慣れたら、ニュースや解説記事に移ります。
記事は出来事の順ではなく、主張と理由の順で書かれていることが多いため、何が言いたい記事なのかを先につかむ読み方が必要になります。
見出しと最初の段落で記事の主張をつかんでから本文を読めば、話し直しの軸がぶれません。
長さは短い段落から
最初から長い記事を選ぶと、話し直す前に中身を覚えておくだけで手いっぱいになります。
初めは1段落から3段落ほどの短い文章を選び、最後まで止まらずに話せる長さを探します。
止まらずに話し切れるようになったら、少しずつ段落の数を増やしていきましょう。
仕事や趣味の分野の文章を選ぶ
仕事で英語を使うなら、自分の業界のニュースや社内で読む英文の資料を素材にします。
趣味の分野の英文なら、知っている話題なので中身をつかみやすく、話し直しに集中できます。
実際に話す場面に近い文章で練習すると、話し直した語をそのまま本番で使えるはずです。
リテリングを1日20分で練習するメニュー
毎日続けるために、1回の練習を20分の型に固定します。
| 時間 | やること | ねらい |
|---|---|---|
| 5分 | 短い英文を読んで中身をつかむ | 話す中身を頭に入れる |
| 2分 | キーワードを書き出す | 話の順番の目印を作る |
| 3分 | 本文を伏せて話し直す(録音) | 自分の言葉で話をつなぐ |
| 5分 | 録音を聞いて本文と比べる | 抜けと言えなかった語を拾う |
| 5分 | もう一度話し直す | 拾った語を口に残す |
1回で扱う素材は、200語前後の英文1本に絞ります。
素材を増やすより、同じ素材で2回目の話し直しまでやり切るほうが、言えなかった語が口に残ります。
1週間の回し方
同じ素材は2日続けて使い、2日目は前日の録音と比べて抜けが減ったかを確かめます。
週の終わりには、その週に使った素材から1本を選び、キーワードなしで話し直すのがおすすめです。
最初の日の録音と聞き比べると、話せる長さと言えた語の変化が耳で分かります。
レベルに合わせた進め方
同じ手順でも、話し直しに慣れているかどうかで、キーワードの書き方と話す長さを変えます。
| 段階 | キーワード | 話し直す範囲 |
|---|---|---|
| 始めたばかり | 日本語で書いてもよい | 1段落を1分ほど |
| 慣れてきた | 英語の語で5つほど | 記事全体を2分ほど |
| さらに先 | 書かない | 記事全体と自分の意見 |
始めたばかりのうちは、キーワードを日本語で書いても構いません。
慣れてきたらキーワードを英語に替え、最後はキーワードを書かずに話し直します。
さらに先の段階では、記事の中身を話したあとに、自分の意見を1文か2文足すと、自分の考えを話す練習にもつながります。
時間が取れない日の代わりの練習
前の日に使った素材のキーワードを見ながら、1分だけ話し直します。
新しい素材を読まなくてよいので、すき間の時間でも続けられます。
ほかの一人でできる話す練習との組み合わせ方は、英語スピーキングを一人で練習する方法の記事でまとめています。↓


リテリングでつまずきやすい点
一人でリテリングを続けていると、同じところで止まりやすくなります。
本文の丸暗記になる
何度も読み込んでから話すと、自分の言葉ではなく本文の文を思い出して言うだけになりがちです。
リテリングで練習したいのは、中身を自分の語で組み立て直すことです。
本文を読むのは1回か2回にとどめ、覚えきる前に本文を伏せます。
細かいところまで全部言おうとする
本文の情報を1つ残らず言おうとすると、途中で詰まって話が止まりやすくなります。
最初は、誰が・何をして・どうなったかが言えれば十分です。
細かい数字や例は、2回目の話し直しで足していきます。
日本語で文を作ってから訳す
頭の中で日本語の文を作ってから英語に訳すと、1文ごとに時間がかかります。
キーワードを英語のまま書き出しておけば、英語の語から話を始めやすいはずです。
難しい日本語の言い回しが浮かんだら、中学で習う語で言える形に言い換えます。
時制がばらばらになる
過去の出来事を話し直しているのに、途中から現在形に変わってしまうことがあります。
物語や出来事の話し直しでは、本文と同じ時制でそろえると決めてから話し始めるのが基本です。
録音を聞くときに、動詞の形だけに注意して聞き直すと、ずれた箇所を見つけやすくなります。
同じ素材から先に進めない
同じ素材で何度も話し直していると、本文の文をそのまま覚えてしまい、話し直しが暗唱に変わっていきます。
2日続けて使った素材は、抜けが残っていても3日目には新しい素材に替えるのが目安です。
言えなかった語はメモに残っているので、別の素材で同じ語を使う場面が来たときに試せば足ります。
リテリングの上達を確かめる方法
一人の練習でいちばん難しいのは、自分の話し直しがどこまでできているかを判断することです。
録音を週ごとに残す
同じ長さの素材で話し直した録音を、週に1本ずつ残しておきます。
話せた時間の長さと、止まった回数を数えて並べると、変化を数字で比べられます。
本文の要点のうち、いくつを話し直しに入れられたかも、確かめる材料の1つです。
書いて話し直す
話し直した内容を、本文を見ずに英語で書き出す方法もあります。
書いた文を本文と並べると、話しているときには気づかなかった語の抜けが目で見えます。
話す練習と書く練習の配分は、英語のアウトプットの方法7つの記事で解説しています。↓


人に聞いてもらう
オンライン英会話のレッスンで、読んだ記事を講師に話し直して聞いてもらう方法があります。
その際は、話し終えたあとに要点が伝わったかを講師に聞くと、伝わり方を確かめやすいでしょう。
ネイティブキャンプは予約なしで受けられる「今すぐレッスン」があり、公式サイトでは7日間の無料トライアルを案内しています。
リテリングのやり方のよくある質問
- リテリングとは何ですか?
-
読んだ英文の中身を、本文を見ずに自分の言葉で話し直す練習です。
英語の retell は、物語をもう一度、多くは違うやり方で語ることを指します。
- リテリングのやり方を短く教えてください。
-
短い英文を読み、キーワードを5つほど書き出します。
本文を伏せてキーワードだけを見ながら話し、録音を本文と比べます。
- 本文と同じ英文で言えなくてもいいですか?
-
同じ意味を別の語で言えていれば、リテリングとしてはできています。
直すのは、意味がずれた箇所と、言えずに飛ばした箇所です。
- シャドーイングとは何が違いますか?
-
シャドーイングは聞こえた音をすぐ追いかける練習です。
リテリングは、読み終えた文章の中身を自分で組み立て直して話します。
- リプロダクションとは何が違いますか?
-
リプロダクションは、聞いた英文を1文ずつ言い直す練習です。
本記事のリテリングは、段落や記事をまるごと読み終えてから全体を話し直します。
- どんな素材を使えばいいですか?
-
辞書を引かずにほぼ読める、短い英文から始めます。
最初は話の流れがある物語、慣れたらニュースや解説記事に移ります。
- 1日どのくらい練習すればいいですか?
-
本記事では、1回20分で200語前後の英文1本を扱う型をすすめています。
同じ素材で2回目の話し直しまでやり切ります。
- 1回にどのくらいの長さを話せばいいですか?
-
始めたばかりなら、1段落を1分ほど話し直せれば十分です。
慣れてきたら、記事全体を2分ほどで話し直すのを目安にします。
- 英語が苦手でもリテリングはできますか?
-
辞書を引かずにほぼ読める易しい英文を選べば始められます。
キーワードを日本語で書いてもよいところから始め、慣れたら英語に替えます。
- 一人でもリテリングはできますか?
-
録音して本文と比べれば、一人でも回せます。
伝わったかを確かめたいときは、オンライン英会話の講師に聞いてもらう方法があります。
リテリングのやり方のまとめ
最後に、リテリングのやり方で押さえる点をまとめます。
| 押さえる点 | やること |
|---|---|
| 条件 | 話している間は本文を見ない |
| 手順 | 読む・書き出す・話す・比べる・もう一度話す |
| キーワード | 文ではなく語で5つほど書く |
| 比べ方 | 言い換えは残し、抜けとずれだけ直す |
| 素材 | 短い物語からニュース・解説記事へ |
| 1日の量 | 20分で200語前後の英文1本 |
この順番で毎日回せば、読んだ英文が自分の言葉で話せる英文に変わっていきます。
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参考文献
- retell の意味(Cambridge Dictionary)
- retell の意味(Oxford Learner's Dictionaries)
- paraphrase の意味(Cambridge Dictionary)
- summarize の意味(Cambridge Dictionary)
- at first の意味(Cambridge Dictionary)
- in the end の意味(Cambridge Dictionary)
- according to の意味(Cambridge Dictionary)
- in short の意味(Cambridge Dictionary)
- Storytelling(TeachingEnglish)(British Council)
- ネイティブキャンプ 公式サイト(ネイティブキャンプ)










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