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thereの意味と使い方|there is/areと副詞thereの違いを例文で解説

えいごろう

there って「そこ」ですよね。でも There is a book. の there は「そこ」じゃない気がするんです。

くまお

鋭いところに気づきました。there には2つの顔があって、その2つを分けて覚えるのが正解です。

目次

筆者

たかまさ

元トラックの運転手で無気力な生活を送っていたが、30歳で英語力ゼロから英語学習を始めて英語が話せるようになり、世界が広がって人生が楽しくなる。その後、外資系企業に転職し、現在は米国勤務の英語コーチ・TOEIC920・英検準1級・留学3カ国・アメリカ人と結婚・英語サービス体験50社以上

thereには2つの使い方がある

there には、場所を指す副詞と、存在を表す形式的な主語という2つの使い方があります。

この2つは形が同じでも、働きがまったく違います。

用法意味例文
副詞の thereそこに・あそこにThe book is there.
存在の there特に意味を持たないThere is a book.

1つ目の there は「そこ」という場所を指していて、指さすことができます。

2つ目の there はどこも指していません。

There is a book. は「そこに本がある」ではなく、単に「本がある」という意味です。

場所を言いたければ、There is a book on the desk. のように別に付け足す必要があります。

えいごろう

同じ単語なのに、意味がないほうがあるんですね。

くまお

英語には、こういう「形だけの語」がいくつかあります。it も同じ仲間です。

副詞としてのthereの使い方

まず、場所を指す副詞としての there を確認します。

  • Put it there.(そこに置いて)
  • I've been there.(そこへ行ったことがある)
  • Over there.(あそこ)
  • Right there.(まさにそこ)

副詞の there は、here の反対にあたる語です。

here が話し手に近い場所、there が話し手から離れた場所を指します。

thereを使った会話表現

表現意味
There you are.はい、どうぞ/見つけた
There you go.その調子/はい、どうぞ
There it is.あった
Been there, done that.それは経験済みだ
Hang in there.がんばって

There you go. は非常に使用頻度が高い表現で、場面によって意味が変わります。

物を渡すときは「はいどうぞ」、相手がうまくやったときは「その調子」という意味になります。

Hang in there. は「もう少しがんばって」という励ましの定番表現です。

どれも there の元の意味からは推測しにくいので、表現ごと覚える必要があります。

there is / there areの使い方

次に、存在を表す there の形を見ていきます。

この形は「〜がある」「〜がいる」という存在を伝えるために使われます。

形続く名詞例文
There is単数・不可算There is a cat.
There are複数There are three cats.
There was単数・過去There was a problem.
There were複数・過去There were many people.
There will be未来There will be a meeting.

be動詞の形は、there ではなく後ろの名詞に合わせるという点が重要です。

there は主語の位置にありますが、実際の主語は後ろの名詞だからです。

  • ○ There are three books on the desk.
  • × There is three books on the desk.

会話では is が使われることもある

実際の会話では、複数名詞に対しても There's が使われることがあります。

There's two people waiting. のような形で、口語では珍しくありません。

ただし書き言葉や試験では誤りとされるので、区別して覚えておく必要があります。

否定文と疑問文

  • There isn't any milk.(牛乳がない)
  • Is there a problem?(問題がありますか)
  • Are there any questions?(質問はありますか)
  • There's no time.(時間がない)

There's no ~ は「まったくない」という強い否定を表します。

There isn't any … とほぼ同じ意味ですが、より短く力強い印象になります。

there isを使うときの注意点

there is の構文には、いくつか使い方の制限があります。

特定のものには使わない

there is は、聞き手がまだ知らないものを導入するときに使います。

  • ○ There is a book on the desk.(初めて話題に出す)
  • × There is the book on the desk.(不自然)
  • ○ The book is on the desk.(特定のものの位置を言う)

the が付いた特定のものには、there is ではなく通常の語順を使います。

この使い分けは、英語の情報の並べ方に関わる重要な原則です。

新しい情報は後ろに置く

英語には、既知の情報を前に、新しい情報を後ろに置くという傾向があります。

there is の構文は、新しいものを後ろに置くための仕組みだと考えると理解しやすくなります。

主語の位置に意味のない there を置くことで、新しい情報を後ろへ回しているわけです。

この発想が分かると、英語の語順全体が見通しやすくなります。

えいごろう

情報の順番のための仕組みだったんですね。

くまお

そうです。英語は情報の並べ方にこだわる言語なので、こういう構文が発達しました。

thereとtheir、they'reの区別

there は、音が同じ2つの語と混同されやすい語です。

語意味品詞
thereそこに/存在を表す副詞・形式主語
their彼らの所有格の代名詞
they'rethey are の短縮形代名詞+be動詞

3つとも発音はほぼ同じなので、書くときに取り違える人が非常に多くなっています。

この間違いは英語話者にもよく見られ、ネット上でしばしば指摘されます。

見分け方

  • there=here が入っている=場所に関係する
  • their=heir(相続人)が入っている=人に関係する
  • they're=アポストロフィがある=2語の短縮

there の中に here があるという覚え方は、非常に使いやすい方法です。

場所を表す here が入っているから、there も場所に関係すると覚えられます。

この3語の区別は、英作文の基本として最初に固めておく価値があります。

thereを使った便利な構文

there is 以外にも、there を使った便利な形がいくつかあります。

構文意味例文
There seems to be〜があるようだThere seems to be a problem.
There used to be以前は〜があったThere used to be a shop here.
There might be〜があるかもしれないThere might be a delay.
There's no point in〜しても意味がないThere's no point in waiting.
There's nothing to〜することは何もないThere's nothing to worry about.

There's no point in ~ing は、無駄だと伝えたいときに使える便利な表現です。

There's no point in arguing. なら「議論しても意味がない」という意味になります。

There's nothing to worry about. は、相手を安心させるときの定番表現です。

どれも会話で高い頻度で使われるので、そのまま覚えておく価値があります。

構文ごと覚えるのが近道

these 構文は、文法として分解するより形ごと覚えるほうが速く使えるようになります。

there の後ろに何を置くかという判断が発生しなくなるためです。

会話では判断の回数を減らすことが、そのまま話す速度につながります。

thereを使いこなすための練習

there の使い方を身につけるには、2つの用法を分けて練習するのが効率的です。

練習1|身の回りを描写する

自分の部屋やオフィスを、there is / there are で描写してみます。

  • There is a desk by the window.
  • There are two chairs in the corner.
  • There's a lot of paper on the desk.

単数と複数を意識して言い分ける練習になるため、be動詞の選択が自動化されます。

練習2|会話表現を場面で覚える

There you go. や Hang in there. は、使う場面とセットで覚えます。

物を渡すとき、励ますとき、という具体的な場面を思い浮かべながら口に出します。

場面と結びついた表現だけが、実際の会話で出てくる表現になります。

口に出す回数を確保したい場合は、AI英会話スピークのような環境が向いています。

there と their の音を聞き分けたいならシャドテン、文法から整えるならENGLISH COMPANYという選択肢になります。

thereについてよくある質問

There's を複数名詞に使ってもいいですか

会話では使われますが、書き言葉や試験では誤りとされます。正しくは There are です。

There is the book. はなぜ不自然なのですか

there is は新しい情報を導入する構文なので、the が付いた既知のものとは相性が合わないためです。

there と their の発音は違いますか

ほとんど同じです。文脈で判断するしかないため、聞き取りでは前後の語を手がかりにします。

Hang in there. はどんな場面で使いますか

相手が大変な状況にいるときの励ましです。「もう少しの辛抱だよ」というニュアンスになります。

thereを含む重要な熟語をまとめて覚える

there は、熟語の中で使われることが非常に多い語です。

熟語意味使う場面
over thereあそこに場所を指す
out there世の中に抽象的な広がり
in thereその中に容器や場所
up there上のほうに高い場所
down there下のほうに低い場所
right thereまさにそこ強調

out there は文字通りの「外に」ではなく、「世の中には」という意味で使われます。

There are a lot of options out there. なら「世の中には選択肢がたくさんある」という意味です。

この用法は日常会話でよく出るため、知らないと意味を取り違えます。

there を使った会話の相づち

  • There you go again.(また始まった)
  • There we go.(さあ、いこう/できた)
  • So there you have it.(というわけです)

So there you have it. は、説明を締めくくるときの定番表現です。

プレゼンの最後などで使われ、「以上が結論です」という意味合いになります。

これも there の元の意味からは想像しにくいため、表現として覚える必要があります。

えいごろう

熟語になると意味が変わるんですね。

くまお

変わります。だから熟語は、単語の意味を足し算しても分かりません。

there isの構文を書くときのコツ

英作文では、there is の使いすぎが文章を弱くすることがあります。

というのも、there is は主語が形だけの語になるため、文に力が出にくいからです。

  • △ There is a need to improve the process.
  • ○ We need to improve the process.

下のほうが短く、誰が何をするのかもはっきりしています。

ビジネス文書では、この書き換えが推奨されることが少なくありません。

there is を残すべき場面

一方で、there is を使うべき場面もあります。

新しいものを話題に導入するときは、there is のほうが自然です。

聞き手がまだ知らないものを出すときは、この構文が最適な形になります。

つまり、避けるべきなのは「使いすぎ」であって、構文そのものではありません。

書き換えの練習

自分の書いた英文から there is を探し、書き換えられるか試してみます。

書き換えて自然になるなら、もともと不要だった可能性が高いということです。

このthere is を減らす練習は、英作文の質を上げる手軽な方法として知られています。

数分でできるうえに、効果がはっきり見える点も利点です。

thereの聞き取りを鍛える

there は機能語なので、会話のなかでは弱く速く発音されます。

特に There's は「ゼアズ」というより「ザズ」に近く聞こえることがあります。

この音を知らないと、文の頭が丸ごと聞き取れないという状態になります。

  • There is → ゼアリズ
  • There's → ザズ
  • There are → ゼアラー
  • There're → ゼアラ

短縮された形ほど、音が潰れて聞き取りにくくなります。

対策は、自分でも短縮形で発音してみることです。

自分が出せる音は聞き取れるようになる、という関係が知られています。

文頭の there を予測する

会話では、文頭の there が聞こえなくても文脈から補えることが多くあります。

後ろに is a や are some が続けば、頭は there だったと推測できます。

聞こえない音を推測で埋める力は、聞き取り全体で重要な技能です。

すべての音を拾おうとするより、構造から埋めるほうが実戦的だということです。

音の処理を鍛えたい場合はシャドテン、口に出して慣れたいならAI英会話スピークが向いています。

文法と音の両方を設計から見直したいなら、ENGLISH COMPANYのような選択肢もあります。

thereを使った表現を場面別にまとめる

there を使った表現を、実際の場面ごとに整理しておきます。

説明するとき

  • There are three reasons.(理由は3つあります)
  • There is one thing I should mention.(1つお伝えしたいことがあります)
  • There seems to be a misunderstanding.(誤解があるようです)

There are three reasons. は、プレゼンや説明の冒頭で使える便利な型です。

先に数を示すことで、聞き手が話の全体像をつかめるようになります。

日本語でも同じ効果があるため、意識せずに使っている人も多い形です。

問題を伝えるとき

  • There's a problem with the file.(ファイルに問題があります)
  • There seems to be a delay.(遅れが出ているようです)
  • There might be an issue.(問題があるかもしれません)

There seems to be を使うと、断定を避けたやわらかい伝え方になります。

相手を責めている印象を減らせるため、ビジネスの場で重宝します。

問題の報告は、伝え方ひとつで受け取られ方が変わる場面です。

安心させるとき

  • There's nothing to worry about.(心配いりません)
  • There's no rush.(急がなくて大丈夫です)
  • There's still time.(まだ時間があります)

3つとも短く、そのまま覚えて使える形になっています。

There is no ~ の形は、否定を強く伝えるのに適しています。

断るとき

  • There's no point in continuing.(続けても意味がありません)
  • There isn't enough time.(時間が足りません)
  • There's no way around it.(避けようがありません)

断りの文脈では、主語を自分にしないことで角が立ちにくくなります。

there を主語にすると、状況のせいにする言い方になるためです。

これは英語でも日本語でも共通する配慮の形です。

えいごろう

断るときにも使えるんですね。

くまお

使えます。there を主語にすると、誰かを責める形になりません。そこが便利なところです。

there は、こうして場面ごとに整理すると使いどころが見えてきます。

文法として覚えるだけでは、実際の会話で引き出せません。

場面と結びつけて覚えるという原則は、there にもそのまま当てはまります。

説明、問題報告、安心、断りの4場面で1文ずつ持っておけば十分です。

4文なら1日で覚えられる量で、効果はすぐに表れます。

そして使ってみると、there が想像以上に頻繁に登場することに気づきます。

使用頻度の高い語から手をつけるのは、学習の順番として合理的です。

there は、まさにその筆頭にあたる語だと言えます。

thereの学習を次につなげる

there の2つの用法を理解したら、次は似た構造を持つ it に進むのが自然な流れです。

どちらも「形だけの主語」を持つという点で共通しているためです。

There is a book on the desk. と It is difficult to read. は、同じ発想の構文です。

主語の位置を形式的に埋めて、本当の中身を後ろに置くという形になっています。

英語は主語を省略できないため、こうした仕組みが必要になりました。

この形式主語という考え方を理解すると、英語の文がかなり読みやすくなります。

長い主語が出てきたときに、後ろに本体があると予測できるようになるからです。

予測が立つと、読む速度も聞き取りの精度も上がります。

there と it は、その予測の入口になる語だと言えます。

どちらも中学で習う語ですが、仕組みまで理解している人は多くありません。

基本的な語ほど深く理解することが、英語力の土台を固めることにつながります。

新しい語を増やす前に、知っている語を深める時間を取る価値があります。

まとめ|thereは2つの顔を分けて覚える

there には、場所を指す副詞と存在を表す形式主語という2つの使い方があります。

後者はどこも指していないため、場所を言いたい場合は別に付け足す必要があります。

be動詞の形は there ではなく、後ろに来る名詞に合わせるのが原則です。

また、the が付いた特定のものには there is を使わないという制限もあります。

their や they're との区別は、there の中に here があるという覚え方で解決できます。

くまお

there は中学で習う語ですが、仕組みを知ると英語の語順そのものが見えてきます。

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