IELTSの4技能のなかで、もっともスコアが上がりにくいと言われるのがライティングです。
理由ははっきりしていて、採点基準が「英語が書けるか」ではなく「求められた形式で書けているか」も見ているからです。
この記事では、IELTSライティングのTask1とTask2について、時間配分・構成のテンプレート・評価される書き方を整理します。
試験形式や採点基準は改定されることがあります。受験前に、必ず公式の案内で最新の内容を確認してください(本記事は2026年9月時点の整理です)。
IELTSライティングはTask1とTask2で戦い方がまったく違う
最初に押さえるべきは、この2つが別の試験だと思っていいほど性質が違う点です。
| 項目 | Task1 | Task2 |
|---|---|---|
| 書く内容 | アカデミック:図表の説明/ジェネラル:手紙 | 与えられた論題への意見・議論 |
| 語数の目安 | 150語以上 | 250語以上 |
| 時間配分の目安 | 20分 | 40分 |
| 求められる姿勢 | 事実を正確に整理して伝える | 立場を決めて筋道を立てる |
| スコアへの影響 | Task2より小さい | より大きい |
重要なのは最後の行です。一般にTask2のほうが全体のスコアに与える影響が大きいとされています。
それなのに、多くの受験者はTask1に時間をかけすぎてTask2が尻切れになります。試験が始まったらTask2から書く、という選択をする人がいるのはこのためです。
IELTSライティングTask1のテンプレート
アカデミックモジュールのTask1は、グラフ・表・図・地図・工程図などが出題され、それを説明する問題です。
ここで意見を書くと減点につながります。求められているのは「読み取れる事実の整理」です。
4段落で組む
- 第1段落:問題文を言い換えて、何のデータかを1〜2文で述べる
- 第2段落:全体の傾向を2文でまとめる(最大・最小・全体の動き)
- 第3段落:数値の詳細をグループ1について述べる
- 第4段落:数値の詳細をグループ2について述べる
第2段落の「全体の傾向」は、書き忘れると評価に直結します。
詳細から書き始めたくなりますが、先に全体像を示すのが型です。
使い回せる表現
- The chart illustrates the number of … between 2010 and 2020.
- Overall, … increased steadily, while … remained stable.
- The figure for A rose sharply from … to …
- In contrast, B showed a gradual decline over the same period.
- The highest figure was recorded in …
変化を表す語(rise / fall / fluctuate)と、変化の度合いを表す語(sharply / gradually / slightly)を組み合わせるだけで、表現の幅が出ます。
同じ動詞を4回使うより、2つか3つを回すほうが評価は安定します。
IELTSライティングTask2のテンプレート
Task2は、社会的なテーマについて自分の考えを述べるエッセイです。
ここでも型を固定するのが最短です。凝った構成にしても、採点基準は「主張が一貫していて、根拠が示されているか」を見ています。
4段落構成が基本
| 段落 | 内容 | 語数の目安 |
|---|---|---|
| 導入 | 問題文の言い換え+自分の立場を1文 | 40語前後 |
| 本論1 | 理由1+説明+具体例 | 90語前後 |
| 本論2 | 理由2+説明+具体例 | 90語前後 |
| 結論 | 立場を言い換えて締める | 30語前後 |
本論の段落は、必ず「理由 → 説明 → 例」の3層にしてください。
理由を並べただけの段落は、主張の展開が浅いと判断されやすくなります。
問われ方によって書き分ける
- 賛成か反対かを問う問題:立場を明確にして最後までぶらさない
- 両論を述べたうえで意見を問う問題:本論1で一方、本論2でもう一方を扱い、結論で自分の立場を示す
- 問題と解決を問う問題:本論1で原因、本論2で対策を書く
- 利点と欠点を問う問題:それぞれを1段落ずつ扱う
設問の型を読み違えると、英語がどれだけ正確でも評価は伸びません。
書き始める前の1分で、「これはどの型か」を判断する習慣をつけてください。
IELTSライティングで減点されやすい5つの書き方
- 語数が足りない(規定語数を下回ると評価に影響する)
- 問題文の語句をそのまま写している(言い換えができていない)
- 段落を分けていない、または段落の切れ目が不自然
- Task1で自分の意見や推測を書いてしまっている
- 難しい語を使おうとして、意味がずれている
5つ目は意外と多い失敗です。
使い慣れていない語を無理に入れるより、正確に使える語で丁寧に書くほうが、結果的に評価は安定します。
IELTSライティングの練習の進め方
1. 時間を測らずに1本書く
最初から40分で書こうとすると、型が身につく前に崩れます。
最初の数本は時間を気にせず、構成どおりに書き切ることだけを目標にしてください。
2. 添削を受ける
ライティングは自己採点ができない技能です。
IELTS対策を扱うスクールや添削サービス、オンライン英会話の対策コースなど、採点基準を知っている相手に見てもらうのが確実です。
3. 同じ問題をもう一度書く
添削を受けたら、新しい問題に進む前に同じ問題をもう一度書きます。
指摘された点を反映した状態で書き直すと、修正が記憶に残ります。次々に新しい問題へ移ると、同じ指摘を何度も受けることになります。
4. 時間を測って通す
型が固まってから、初めて時間を測ります。
Task1を20分、Task2を40分。この配分を体に入れておくと、本番で時間切れになりません。
IELTSライティングの採点で見られている4つの観点
対策を組むうえで、何が評価されているのかを知っておくと迷いが減ります。
IELTSのライティングは、大きく4つの観点から評価される仕組みになっています。
| 観点 | 問われていること | 対策の方向 |
|---|---|---|
| 課題への対応 | 設問が求めたことに答えているか | 設問の型を判断してから書き始める |
| 一貫性とつながり | 段落構成と接続が自然か | 段落の型を固定し、つなぎ語を決めておく |
| 語彙 | 適切な語を使い分けられているか | 言い換えの手札を3つずつ持つ |
| 文法の幅と正確さ | 構文の種類と誤りの少なさ | 複文を1段落に1つ入れる。増やしすぎない |
見落とされがちなのが、1つ目の「課題への対応」です。
英文として自然でも、聞かれていないことを書いていれば評価は伸びません。逆にいえば、設問を正確に読むだけで底上げできる部分でもあります。
IELTSライティングのつなぎ語の使い方
接続表現は、多く使えばよいというものではありません。
段落の頭と、理由や例を出すところに置くだけで十分です。
- 理由を出す:This is because … / The main reason is that …
- 例を出す:For instance, … / A good example of this is …
- 対比する:On the other hand, … / However, …
- 付け足す:In addition, … / Furthermore, …
- 締める:In conclusion, … / To sum up, …
この5種類を、それぞれ2つずつ覚えておけば足ります。
同じ語を繰り返すと単調に見えるため、2つを交互に使う程度でちょうどよいバランスになります。
IELTSライティングについてよくある質問
手書きとパソコン、どちらで受けるべきですか?
受験形式は選べる場合があります。タイピングが速い人はパソコン形式が有利になることがあります。
ただし会場や実施形態によって選択肢が異なるため、申込時に公式の案内を確認してください。
語数は多いほうがよいですか?
規定語数を下回ると評価に影響しますが、多ければよいというものでもありません。
長く書くほど文法の誤りが増えるため、Task2なら260〜280語程度に収める人が多い傾向です。
アカデミックとジェネラルで対策は変わりますか?
Task1が大きく変わります。アカデミックは図表の説明、ジェネラルは手紙の作成です。
Task2は共通点が多いので、まずTask2の型を固めてから、Task1を受験するモジュールに合わせて練習するのが効率的です。
まとめ:IELTSライティングは型を固定するところから
IELTSライティングは、Task1が図表や手紙の整理、Task2が意見の展開という別物の課題です。
Task1は4段落、Task2も4段落。どちらも型を固定して、中身だけを入れ替える形にしておくと安定します。
練習は、時間を測らずに書く → 添削を受ける → 同じ問題を書き直す → 時間を測る、の順に進めてください。
まずはTask2を1本、構成どおりに書き切るところから始めてみてください。



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