グロービッシュ(Globish)は、非ネイティブスピーカー同士が英語でコミュニケーションを取るために開発されたシンプルな英語です。
1,500語の基本語彙を使い、文法も簡潔にすることで、意思疎通の効率を上げることが目的です。
しかし、「グロービッシュが通じない」という意見が見られるのも事実です。
この記事では、その原因と改善方法について解説していきます。
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監修者
高正熊生
3ヶ月でTOEIC900(今920)・試験対策ナシで英検準1級一発合格・1ヶ月でVERSANT50・留学(大学/語学/ワーホリ)3カ国(オーストラリア・カナダ・アメリカ)・外資系/海外勤務経験・海外在住歴13年以上・アメリカ人と結婚/シャドーイング歴1年以上(シャドテンアンバサダー)・オンライン英会話/英語コーチング/英会話教室/英語学習アプリ/子ども英会話の受講&取材経験50社以上
グロービッシュが通じない原因
グロービッシュが通じない理由を解説します!
ネイティブスピーカーにとって不自然
グロービッシュは非ネイティブ同士のコミュニケーションを前提としていますが、ネイティブスピーカーにとっては不自然に聞こえることがあります。
1,500語の基本語彙は、ネイティブの日常会話やビジネス英語で使われる表現のほんの一部に過ぎません。
そのため、ネイティブスピーカーとの会話では、使う語彙があまりに限られているため、コミュニケーションがスムーズにいかないことがあるのです。
たとえば、ネイティブがよく使う「get across」や「figure out」といった表現は、グロービッシュの範囲外です。
その結果、ネイティブはグロービッシュの文法や語彙を不自然と感じることがあり、スムーズに会話が進まない原因となります。
語彙の限界による表現不足
グロービッシュは約1,500語に限定されています。
これは、英語に慣れていない人でも使いやすい反面、細かいニュアンスや複雑なアイデアを伝えるのが難しいという問題があります。
特にビジネスの場面では、専門用語や技術的な言葉を使わないと、正確な意味が伝わらないことがあります。
例えば、複雑なプロジェクトの進捗状況を報告するとき、詳細な説明をするための適切な語彙が足りず、簡素な表現では誤解が生じる可能性があります。
これにより、「グロービッシュでは伝わらない」と感じる場面が出てくるのです。
文化的・地域的な違い
グロービッシュでは、スラングや文化特有の表現を排除していますが、これが逆に問題を生むこともあります。
たとえば、ある特定の文化で非常に一般的な言い回しが、グロービッシュでは使われないため、相手にとって違和感を感じさせる場合があります。
こうした背景から、文化的なニュアンスを含んだコミュニケーションが必要な場面では、グロービッシュでは不十分です。
さらに、英語を話す国や地域ごとに異なる発音やアクセントも、グロービッシュが通じない原因の一つです。
発音が異なると、グロービッシュで話しても相手に理解してもらえないことが起こります。
英語レベルのばらつき
グロービッシュを使う人々の中でも、英語力には大きな差があります。
ある人は1,500語を十分に使いこなせていても、他の人はまだそのレベルに達していないことがあります。
このように英語力に差がある場合、どんなにシンプルな表現でも通じないことがあります。
特に初心者が使う場合、基本的な文法や単語の使い方が間違っていると、コミュニケーションが成り立たないことも多いです。
聞き手の期待とのギャップ
グロービッシュは「シンプルな英語」を目指していますが、聞き手の期待するレベルとのギャップが問題になることもあります。
例えば、ビジネスの場面では、シンプルすぎる表現が「適切でない」と感じられることがあります。
難しい専門用語や複雑な表現を期待される場面で、グロービッシュの簡潔な表現では相手に信頼感を与えられない場合があるのです。
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通じないグロービッシュを改善する方法
グロービッシュが通じない原因がわかったところで、どのように改善できるのかを見ていきましょう。
相手によって使い分ける
グロービッシュは、非ネイティブ同士のコミュニケーションには非常に効果的です。
しかし、ネイティブスピーカーとの会話では、グロービッシュだけに頼らず、少し複雑な表現や語彙を使いこなせるようにすることが大切です。
特に、ネイティブがよく使う慣用句やスラングを少しずつ学び、状況に応じて適切に使い分ける練習をすると、よりスムーズなコミュニケーションが可能になります。
語彙を少しずつ増やす
1,500語の基本語彙に加えて、少しずつ語彙を増やすことも重要です。
特に、自分の専門分野や仕事に関連する語彙を積極的に覚えることで、ビジネスシーンでのグロービッシュの限界を克服できます。
新しい単語を覚える際には、その単語がどう使われているのか具体的な文脈で学ぶことで、より実践的なコミュニケーションが可能になります。
リスニング力を鍛える
グロービッシュを使う上で、相手の発音やアクセントに慣れることも重要です。
さまざまな国や地域の英語を聞くことで、聞き取りにくい発音やアクセントに慣れ、グロービッシュがより通じやすくなります。
TED Talksやポッドキャストなど、異なる英語の発音に触れることで、リスニング力を強化し、コミュニケーションの質を向上させることができます。
実践的な場で使う機会を増やす
グロービッシュは実際の会話でこそ力を発揮します。日常的な場面やビジネスの場で積極的に使ってみることで、徐々に自分の表現力が向上します。
また、会話を通じてフィードバックをもらうことで、自分がどこでつまずいているのかを把握し、改善していくことができます。
簡単な英語にこだわりすぎない
グロービッシュはあくまで「シンプルな英語」を目指していますが、簡単な表現にこだわりすぎると、伝えたいことが十分に伝わらない場合もあります。
必要に応じてもう少し複雑な表現や語彙を使うことも考慮し、自分の伝えたい内容に最適な表現を選ぶことが重要です。
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まとめ
グロービッシュは、非ネイティブスピーカー同士のコミュニケーションには非常に効果的ですが、限界もあります。
ネイティブスピーカーとの会話や、複雑な話題については、語彙や文法の不足から「通じない」と感じることがあるでしょう。
しかし、相手に応じて適切に使い分け、語彙やリスニング力を補うことで、グロービッシュの効果を最大限に引き出すことができます。
実践的な場でどんどん使いながら、フィードバックを受けて改善していくことで、より豊かで効果的な英語コミュニケーションが可能になるでしょう。
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