「英語の発音記号…あまり馴染みがないけど、ちゃんと勉強した方が良いのかな…?」
「学校や英会話学校でも少ししか触れなかったけど、もう一度ちゃんと見ておきたいな…」
発音記号に対して、そんな気持ちをお持ちではないですか?
確かに発音記号って、学校や英会話学校でも少しだけ触れるだけで、それ以降は深く掘り下げる事もなくその後発音記号を使って発音を確認する機会もないですもんね。
そんな発音記号ですが、うまく使えば英語学習、ひいては英語の習得を加速させる大きな力を秘めたものなんです!
なのでこの記事では、そんな発音記号についてイメージしやすいように一覧・読み方・覚え方まで用意しました!
私自身英語が得意になってからもしばらくは、「日本人にとって英語の発音ってめっちゃ難しいんでしょ?」というイメージが先行していました。
しかし、意外と発音について意識するべきポイントというのは膨大ではありません。
むしろ、語彙力や英文法に比べたらあっという間に高いレベルまで改善されているものなんです。
現に、私が発音について意識をするようになったのは大学1年生の時から。
しかし、その大学1年生の秋学期に入る頃(入学してから半年足らずです。)には、大学のネイティブスピーカーの先生から「だいぶ発音がナチュラルになっているね?」と言われ、その後カナダへ留学した時もルームメイト(カナダ人)から「誇張無しでキミの英語はナチュラルで聴き取りやすいよ。」と複数人から嬉しい言葉を貰った経験があります。
この記事を読み終わる頃には、そんなモヤモヤふわふわした英語の発音記号のイメージがしっかりと固まって、あなたの英語学習のスピードがグンと早くなりますので是非最後まで読んでみてください!
英語の発音記号に馴染みがない2つの理由とは?
そもそも英語の発音記号って、その存在については多くの人が知っているにも関わらず「全然馴染みがないなぁ」と感じませんか?
私自身そう感じています(笑)
では、なぜ英語の発音記号について存在は認知されているのに全然馴染みがないのでしょうか?
それには大きく以下の2つの理由に分けられます。
①使える人が極めて少ない
②発音記号を使って発音を確認しない
①使える人が極めて少ない
今の世の中、英語を教えてくれる人の幅はかなり広くなりました。
英語の先生・ネイティブスピーカーの英語講師・先輩英語学習者までもが英語を教えてくれる時代です。
しかし、そんな人達でも英語の発音記号を使って英語の発音を確認しようとはしません。
学校の英語の先生は発音よりも英文法や英文読解を中心に教えますし、英語の音読やリスニングでもさほど厳密には発音について言及しません。
そんな環境の中での英語学習が軸になっているためか、既に高い英語力を持っている先輩英語学習者も、自分の発音を英語の発音記号を用いて確認する人も少ないです。
まして、ネイティブスピーカーの英語講師は発音記号について重視するはずもありません。
それを用いずとも英語を話せるのですから。
このように、英語を学ぶ上で発音記号を使えるような人が極めて少ない事がわかります。
②英語の発音記号を使って発音を確認しない
例えば英単語の勉強で、頻出の表現は長文などに出てくるたびに「この単語の意味ってなんだったっけな…?」そんな風に思いますよね?
だからこそ、SchoolやHouse、TheとかSayみたいな簡単な英単語は英語が苦手な人でも知っているところですよね。
TheやSayなんかは何度も何度も教科書や例文で出てきますもんね(笑)
それでいつの間にか覚えているとの同じです。
単語の難易度は関係ありません。
どれだけの頻度で出会ったか、どれだけ自分が使ってきたか、それによって物事に対する馴染みの深さが決まってきます。
フランス語など新しく外国語を学んでみるとわかります。
School→Ecole This→cet など、英語では「知らない人なんていないだろう」という単語でも、フランス語を学んだことが無ければ全く馴染みがないですよね。↓↓↓(参考)
英語 | フランス語 |
---|---|
School | Ecole |
This | Cet |
Boy | Garçon |
いかがでしょうか?
英語で当たり前のように知っている英単語でも、フランス語になると「初めて見るなぁ」と感じるものが多いかと思います。
(多言語をすでに学んでいる方はその限りではないかもしれませんが…〈笑〉)
しかし英語と同じように、何度も文章に出てくる事で英語と同じように「なんだ、簡単じゃん」と思えるようになるんです。
日本語ですらそうです。
初めての職場で電話応対した時に、聞きなれない部署や用語が出てくると、日本語でも戸惑ってしまうのと同じですね(笑)
さて、話を英語の発音記号に戻しましょう(笑)
こうして何度も使うことで物事に馴染んでいくのですが、英語の発音を学ぶ上でなかなか発音記号を用いる事はありません。
それもそのはず、先述の通り英語の発音記号を用いて発音を確認出来る人が少ないからです。
以上の2点から、英語の発音記号の存在が広くに認知されているにも関わらず、あまり実用的に馴染みがないという事が出来ますね。
英語の発音記号、そもそも習得する必要ある?
さて、上述の理由からあまり馴染みがない英語の発音記号ですが、それでは発音記号は英語を学んでいく上で習得する必要はあるのでしょうか?
私の結論は「必須ではない。しかし覚えていると英語の習得をブーストさせることが出来る。時間対効果は高い。」というものです。
必須ではないと考える理由
多くの日本人が苦手意識を持ちやすい発音ですが、LとRの区別、そしてTHの発音を意識するだけで大幅に改善します。
加えてより英語らしい発音については、詳しく「英語の音声変化とは?」や「オーバーラッピング法とは?」の記事で触れました。
音声変化のパターンを一つ一つ暗記していてはキリが無かったですし、「こんなパターンで音声が変化するんだなぁ」という程度に頭に入れておいて、実際の音声を聞いて体感的に刷り込んであげる方がやるべき事がシンプルで効果的な事も多いです。
そして何より私自身、こうした方法で英語の発音について「感覚的に」覚えてきた節があります。
オーバーラッピング法やシャドーイングでのリスニング力・スピーキング力の向上はこの「感覚的な体得」に基づくものです。
以上の事が、英語の上達に英語の発音記号は「必須ではない」と考える根拠です。
英語の習得をブーストさせると考える理由
では、英語の習得に英語の発音記号は無用の長物なのでしょうか?
「断じてそうではない」というのが私の結論です。
英語の音声変化のメリットにも挙げましたが、英語の発音が分かるようになる事は、リスニング力・スピーキング力だけではなく、単語学習の効率化、ひいては単語のスペルを正しく使う・忘れにくくする効果もあります。
特に単語学習に関しては、多くの単語帳に発音記号が記されています。
発音記号が分かれば単語を見る時点で、より正確な発音を知る事が出来ますし
覚えるべき単語を学ぶ時に音をイメージ出来れば、スペルと音をリンクさせて考える事が出来ます。
視覚だけではなく発音をイメージすることで聴覚を刺激することで、脳の多方面を使って単語を覚える事が出来ますし(参照:英単語を短時間で覚えるコツは5つ!絶対やってはいけない覚え方とは?)
英単語力と発音の正確さがリンクすることで、ライティングの際にスペルのミスが減る事にも繋がります。
上述したように、確かに英語の発音記号は英語の習得に”必須ではない”という一面はありますが、同時に”覚えてしまえば英語の各スキルをリンクさせ、英語の習得をブーストさせることが出来る”と言う事も出来るという事です。
英語の発音記号の最短の覚え方
↑↑↑発音記号の覚え方に関して非常に参考になる動画がありました。↑↑↑
英語の発音記号について一覧を見てみると、一見非常に膨大な情報量に見えます。
しかし少し目を通すとほとんどアルファベットに似た表記、もしくはそのアルファベットを組み合わせたような表記で、発音もそのアルファベット表記そのままな事が多い事が分かってきます。
覚えるべき部分は、Thの発音や、一部母音などの日本語ではあまりなじみのない所のみなので、実質覚えるべき発音記号は全体の4割程度に落ち着きます。
違う言い方をするならば、日本人が苦手とする英語の発音自体がそもそも発音という広いフィールドの中では4割程度にとどまるという事。
そして発音記号を覚える際の覚え方として、「自分に馴染みのない発音の記号に注力する」という事が言えます。
英語の発音記号一覧表
英語の発音記号をまとめると以下の表のようになります。
母音 | ʌ | ɑː | aɪ | æ |
---|---|---|---|---|
aʊ | ə | əʊ | ɪ | |
iː | ɪə | ʊ | ʊə | |
uː | e | eɪ | eə | |
ɔː | ɔi | ɒ | ɜ: | |
子音 | b | d | f | g |
h | j | k | l | |
m | p | r | s | |
t | v | w | z | |
θ | ð | ʃ | ʒ | |
tʃ | dʒ | n | ŋ |
どうでしょうか?
先述した通り、一見ぎょっとする分量に見えますが、実際はほとんどなじみのあるアルファベットだという事がわかりますよね。
それでは、見慣れない発音記号について、その読み方を見て行きましょう。
英語の見慣れない各発音記号の読み方(参考音声付き)
下記の表にて見慣れなかったであろう発音記号についてその読み方と参考音声をまとめました。
母音 | |||
---|---|---|---|
発音記号 | 読み方 | 例 | 音声 |
ʌ | 口を軽く空けて軽く「ァ」と発音 | but | |
ʊ | ʊはuと受け取って頂ければOKです。 | good | |
ə | 口を軽く開いて「ァ」と発音。 ʌよりもあいまいな「ァ・ゥ・ォ」の中間くらいなイメージですね。 |
about | |
ɜ: | əよりも少し舌を下げたときに出る音です。意識してその音にするというよりは、前後の音につられてそうなりやすいというイメージですね。 | learn | |
ɔː | cが逆になったような文字ですが、これはoと考えましょう。 | dog | |
ɒ | aが逆になったような記号ですが、「aとoの中間」くらいのイメージですね。 | odd | |
子音 | |||
発音記号 | 読み方 | 例 | 音声 |
θ | thの発音で、前歯で舌を触れるか触れないかくらいで挟み、「ス」のような摩擦音で発音します。(完全に挟んでしまうとtサウンドっぽくなってしまうので注意) | think | |
ð | 上述のthの発音で「ズ」と発音します。 | with | |
ʃ | sの発音に似ていますが、上下の奥歯の摩擦音で「スィ」のような発音になります。 | ship | |
ʒ | 見慣れない記号ですが「ジャ・ジ・ジュ・ジェ・ジョ」のイメージでOKです。(dʒも同音です。) | vision | |
tʃ | tとʃを組み合わせて「チャ・チュ・チョ」の発音になります。 | teacher | |
ŋ | ingなどの音を、gの寸前で止めているイメージですね。Everythingを「エヴリスィン」と発音するような感じですね。 | Everything |
(音声の著作権等はすべて小学館・プログレッシブ英和中辞典に準じます。)
いかがでしょう?
中にはその発音から、ある程度記号と紐づけしやすい記号もあったかと思います。(ʃがSを少し変形させたような形など)
それも考慮すれば、発音記号を覚えて使えるようになるまでの勉強時間は3~4時間程度で済むかと思います。
そしてここまでお読みいただいているという事は、発音記号について既に興味を持っていただいている事かと思います。
先述のとおり発音を覚える事はそのまま英語スキルの多方面とリンクします。
そしてそのあかつきにはその多方面のスキルの向上率をブーストさせることが出来るんです。
ぜひあなたの英語学習をブーストさせるために、これらの表がお役に立つことを願います。
英語の発音記号一覧(読み方と音声)と覚え方まとめ
この記事では、英語の発音記号について以下の視点からお伝えして来ました。
・は、広く知られているにも関わらず、①発音記号を使える人が少ない②発音記号を使って英語の発音を確認しない という2つの理由で馴染みがなかった。
・は、英語を習得する上で「必須ではないが、覚えたら発音と各英語学習スキルがリンクして英語学習をブーストさせることが出来る」という事が出来る。
・は、膨大に見えて実は覚えるべきものは少ない。
・の一覧
日本人にとって、英語の発音は非常にハードルが高いと思われがちです。
しかしその「難しそう…」というイメージを払拭さえすれば、意外とすんなり、しかもグイッとかなり高いレベルまで引き上げる事が出来るんです。
そのための手段は様々ありますが、発音記号を覚えてそれを駆使して自分の発音を矯正していくことも最良の手の一つです。
(先述の通り、意外と覚える量は膨大ではありませんしね。)
冒頭で触れた通り、発音に対するイメージや意識さえ変われば、語彙力や英文法知識に比べて、短期間でグっと伸びやすいのが発音です。
そこには才能の大小は関係ありません。
ぜひこれらの表を参考に、英語の発音記号に触れてあなたの発音がググッと改善されることを願っています!
Profoundiumでは、他にもあなたの英語学習を効果的にする勉強方法を紹介しています↓↓↓