
えいごろうアメリカ英語とイギリス英語の違いって、単語のつづりが少し変わるだけちゃうん?



そこがいちばん誤解されてる。変わるのは4つの層で、いちばん厄介なのはつづりやなくて単語そのものや。
「アメリカ英語とイギリス英語の違い」を調べると、colour と color のようなつづりの例が10個ほど並んで終わり、というページが多いです。
ただ、実際に会話や試験でつまずくのは、つづりではなく同じものを別の単語で呼ぶケースのほうです。
この記事では、違いを①単語 ②発音 ③スペル ④文法・語法の4層に分け、単語の対応表は107組を一覧にしました。
そのうえで、日本人が学ぶならどちらを軸にすべきか、混ぜて話したときに何が起きるのかまで、はっきり書きます。
アメリカ英語とイギリス英語の違いが4つの層に分かれること
呼び名が丸ごと変わる単語107組(生活・食・服・車と交通・建物・学校)
発音が変わる5つのポイント(r・a・t・強勢・yod)
つづりが変わる9つの法則(-or/-our、-ize/-ise、-er/-re ほか)
文法・語法の違い(have got、集合名詞、gotten、日付の書き方)
日本人はどちらを学ぶべきかの結論と、混ぜて話したときに実際どうなるか
アメリカ英語とイギリス英語の違いは?結論から
まずは、この質問への答えを先に出します。
アメリカ英語とイギリス英語の違いは、単語・発音・スペル・文法/語法の4つの層に分けて整理できます。
このうち意思疎通に実害が出るのは単語の違いだけで、残りの3つは慣れれば通じます。
そして両者は別の言語ではなく、同じ英語の中の地域差です。
もう少し噛み砕きます。
発音・つづり・文法の違いは、聞き手の側が「ああ、あっちの言い方か」と補正できるので、会話が止まることはほとんどありません。
一方で単語の違いは、補正のしようがない場面があります。
たとえばイギリスで「Where can I get chips?」と言えばフライドポテトが出てきますし、アメリカで同じことを言えばポテトチップスの袋を渡される可能性があります。
どちらも英語として正しく、どちらも相手は正しく解釈しているのに、出てくる物が違うわけです。
だからこの記事では、単語の対応表にいちばん行数を割いています。



つづりより単語のほうが事故るってことか。



そう。つづりは読めば分かるけど、単語は分からんまま話が進んでまう。
学習の優先順位は、①単語 → ②発音 → ③文法・語法 → ④スペルの順です。
スペルは書くときだけ影響するので、会話中心の人は最後で足ります。
4つの層をひとことでまとめると、次の表のようになります。
| 層 | 違いの中身 | 会話への影響 |
|---|---|---|
| ①単語 | 同じものを別の語で呼ぶ(flat/apartment) | 大きい(別の物が出てくる) |
| ②発音 | r の巻き方・a の音・t の弾き方など | 中くらい(慣れで解決) |
| ③スペル | colour/color、centre/center など | 小さい(書くときだけ) |
| ④文法・語法 | have got、集合名詞の単複、日付の順 | 小さい(意味は通る) |
【違い①単語】呼び名が丸ごと変わる107組を一覧にした
この見出しでは、アメリカ英語とイギリス英語で単語そのものが変わるものを、ジャンル別の表にまとめます。
以下の表は、左がアメリカ英語、真ん中がイギリス英語、右が日本語です。
どちらも通じる語も多いですが、その地域で自然に選ばれるほうを載せています。
全107組あるので、気になるジャンルから拾い読みしてください。
表の中で「どちらも使うが好まれる側が違う」ものは、より一般的な側だけを書いています。
英語は地域差だけでなく世代差・個人差もあるので、絶対の線引きではありません。
生活・日用品の違い(20組)
家の中と身のまわりで、いちばん使用頻度が高い20組です。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| apartment | flat | アパート・マンションの一戸 |
| apartment building | block of flats | 集合住宅の建物 |
| elevator | lift | エレベーター |
| trash / garbage | rubbish | ごみ |
| trash can | bin / rubbish bin | ごみ箱 |
| faucet | tap | 蛇口 |
| flashlight | torch | 懐中電灯 |
| closet | wardrobe | 洋服だんす |
| yard | garden | 庭 |
| post | 郵便 | |
| mailbox | postbox | 郵便ポスト |
| mailman | postman | 郵便配達員 |
| zip code | postcode | 郵便番号 |
| cell phone | mobile phone | 携帯電話 |
| line | queue | 行列 |
| vacation | holiday | 休暇 |
| movie | film | 映画 |
| band-aid | plaster | ばんそうこう |
| diaper | nappy | 紙おむつ |
| stroller | pushchair | ベビーカー |
この中で会話が止まりやすいのは flat と queue です。
イギリスで「I live in a flat.」と言われて、平らな何かを想像してしまう人は少なくありません。
食べ物・飲み物の違い(20組)
旅行でも仕事の会食でも直撃する、食べ物まわりの20組です。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| french fries | chips | フライドポテト |
| potato chips | crisps | ポテトチップス |
| cookie | biscuit | クッキー・ビスケット |
| candy | sweets | あめ・甘い菓子 |
| eggplant | aubergine | なす |
| zucchini | courgette | ズッキーニ |
| cilantro | coriander | パクチーの葉 |
| arugula | rocket | ルッコラ |
| shrimp | prawn | えび |
| ground beef | minced beef | 牛ひき肉 |
| green onion | spring onion | 青ねぎ |
| beet | beetroot | ビーツ |
| can | tin | 缶詰の缶 |
| takeout | takeaway | 持ち帰り |
| check | bill | 飲食店の勘定書き |
| soda | fizzy drink | 炭酸飲料 |
| jelly | jam | ジャム |
| appetizer | starter | 前菜 |
| entrée | main course | メインの料理 |
| oatmeal | porridge | オートミール |
アメリカ英語の chips は袋菓子のポテトチップスを指します。
イギリス英語の chips は揚げたてのフライドポテトを指します。
そしてイギリスで袋菓子を買いたいときは crisps と言います。
fish and chips のあの chips が、まさに後者です。



チップス頼んで揚げたてのポテトが出てきたら、たしかにびっくりするな。



しかも間違いやなくて、向こうが正しい。こっちが地域を読めてないだけや。
服装・身につけるものの違い(14組)
買い物のときに指すものがズレやすい14組です。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| pants | trousers | ズボン |
| underpants | pants | 下着のパンツ |
| vest | waistcoat | ベスト・チョッキ |
| undershirt | vest | 肌着 |
| sweater | jumper | セーター |
| sneakers | trainers | スニーカー |
| sweatpants | tracksuit bottoms | スウェットパンツ |
| suspenders | braces | サスペンダー |
| purse | handbag | ハンドバッグ |
| raincoat | mac | レインコート |
| rain boots | wellies | 長靴 |
| tuxedo | dinner jacket | タキシード |
| turtleneck | polo neck | タートルネック |
| bangs | fringe | 前髪 |
pants はアメリカ英語ではズボン、イギリス英語では下着のパンツです。
そのため「I like your pants.」は、イギリスでは下着をほめている文になります。
イギリスでズボンをほめたいときは trousers を使ってください。
同じく vest も、アメリカでは前開きのベスト、イギリスでは肌着を指します。
車と交通の違い(21組)
運転・移動まわりは、標識や案内表示にも出るので覚えておくと迷いません。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| gas / gasoline | petrol | ガソリン |
| gas station | petrol station | ガソリンスタンド |
| trunk | boot | 車のトランク |
| hood | bonnet | ボンネット |
| windshield | windscreen | フロントガラス |
| truck | lorry | トラック |
| subway | underground | 地下鉄 |
| sidewalk | pavement | 歩道 |
| crosswalk | zebra crossing | 横断歩道 |
| highway / freeway | motorway | 高速道路 |
| parking lot | car park | 駐車場 |
| detour | diversion | 迂回路 |
| license plate | number plate | ナンバープレート |
| driver's license | driving licence | 運転免許証 |
| round-trip ticket | return ticket | 往復の切符 |
| one-way ticket | single ticket | 片道の切符 |
| railroad | railway | 鉄道 |
| streetcar | tram | 路面電車 |
| traffic circle | roundabout | ロータリー |
| intersection | junction | 交差点 |
| overpass | flyover | 高架 |
ロンドンの地下鉄は the Tube という愛称でも呼ばれます。
一方でアメリカ英語の subway をイギリスで使うと、地下道(歩行者用のトンネル)と受け取られることがあります。
建物・お店・街の違い(16組)
階数の数え方が1つズレるので、待ち合わせで事故りやすいジャンルです。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| first floor | ground floor | 1階 |
| second floor | first floor | 2階 |
| drugstore | chemist's | 薬局 |
| store | shop | 店 |
| mall | shopping centre | ショッピングモール |
| restroom | toilet | 店などのトイレ |
| downtown | city centre | 街の中心部 |
| movie theater | cinema | 映画館 |
| liquor store | off-licence | 酒屋 |
| realtor | estate agent | 不動産業者 |
| janitor | caretaker | 建物の管理人 |
| front desk | reception | 受付 |
| cafeteria | canteen | 社員食堂・学食 |
| hardware store | ironmonger's | 金物店 |
| garbage collector | dustman | ごみ収集の作業員 |
| apartment | flat | 集合住宅の一戸 |
イギリス英語では地上階を ground floor と呼び、その1つ上が first floor です。
つまりイギリスの first floor は、日本でいう2階にあたります。
アメリカ英語では地上階が first floor なので、日本の数え方と同じです。
エレベーターのボタンが G・1・2 と並んでいたら、その建物はイギリス式です。



「1階で待ってる」が噛み合わへんやつやな。



そう。ground floor か first floor かを言い直すだけで解決する。
学校・仕事の違い(16組)
留学や海外就職の書類で必ず出てくる16組です。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| college | university | 大学 |
| freshman | first-year student | 大学1年生 |
| principal | head teacher | 校長 |
| grade | mark | 成績・評点 |
| math | maths | 数学 |
| recess | break | 学校の休み時間 |
| semester | term | 学期 |
| public school | state school | 公立学校 |
| private school | public school | 私立学校 |
| field trip | school trip | 校外学習 |
| gym class | PE | 体育 |
| dorm | hall of residence | 学生寮 |
| report card | school report | 通知表 |
| eraser | rubber | 消しゴム |
| résumé | CV | 履歴書 |
| paid vacation | annual leave | 有給休暇 |
アメリカ英語の public school は税金で運営される公立学校です。
イギリス英語の public school は、イートン校に代表される伝統的な私立の寄宿学校を指します。
イギリスで公立学校を言いたいときは state school を使います。
同じ綴りで意味がほぼ逆になるので、留学の書類では特に注意が要ります。
また eraser と rubber も、混同すると気まずい組み合わせです。
アメリカ英語で rubber は避妊具を指す口語なので、教室で「Can I borrow a rubber?」と言うと空気が変わります。
【違い②発音】音の差は5つのポイントで説明できる
この見出しでは、アメリカ英語とイギリス英語の音の違いを、聞き分けに直結する5点にしぼって解説します。
ここで扱うのは、アメリカ英語の一般的な発音(General American)と、イギリス英語の標準的とされる発音(Received Pronunciation、いわゆるRP)の比較です。
どちらの国にも多様な地域なまりがあるので、あくまで代表的な型どうしの比較として読んでください。
①r を巻くか巻かないか(これが最大の違い)
聞き分けの決め手は、母音のあとに来る r を発音するかどうかです。
アメリカ英語は 母音のあとの r をはっきり発音します(rhotic)。
イギリス英語のRPは、母音のあとの r を発音しません(non-rhotic)。
car はアメリカ英語で「カー r」のように舌を丸め、RPでは「カー」で終わります。
同じく park・water・teacher・four も、アメリカ英語では語末や母音直後の r が響きます。
ただしRPでも、次の語が母音で始まるときは r が復活します。
たとえば far away は「ファー r アウェイ」のようにつながって聞こえます。
英語を聞いていて「なんとなくこもって聞こえる」ならアメリカ英語、「語尾がすっと切れる」ならイギリス英語、という当たりの付け方でまず十分です。
②a の音(ask・bath・dance の母音)
同じ綴りの a が、まったく違う母音になるグループがあります。
| 単語 | アメリカ英語 | イギリス英語(RP) |
|---|---|---|
| bath | /bæθ/(バス) | /bɑːθ/(バース) |
| ask | /æsk/(アスク) | /ɑːsk/(アースク) |
| dance | /dæns/(ダンス) | /dɑːns/(ダーンス) |
| can't | /kænt/(キャント) | /kɑːnt/(カーント) |
| path | /pæθ/(パス) | /pɑːθ/(パース) |
この現象は英語学では trap–bath split と呼ばれます。
なお、イギリスでも北部では /æ/ 側で発音する話者が多く、国内で一様ではありません。
③t の弾き方(water が「ワラー」になるやつ)
母音にはさまれた t の扱いが、両者でくっきり分かれます。
アメリカ英語では、母音と母音にはさまれた t が 軽い d のような弾き音になります(flapping)。
water が「ワーラー」、better が「ベラー」、city が「シリー」に近く聞こえるのはこれが理由です。
RPでは t をそのまま /t/ で発音するので、「ウォーター」「ベター」と子音がはっきり残ります。
また、ロンドン周辺の話者を中心に、t を声門閉鎖音に置き換えて bottle を「ボォ」のように言う話し方も広く聞かれます。
④強勢と母音が変わる単語
スペルは同じなのに、アクセントの位置や母音が入れ替わる語があります。
| 単語 | アメリカ英語 | イギリス英語(RP) |
|---|---|---|
| schedule | /ˈskedʒuːl/(スケジュール) | /ˈʃedjuːl/(シェジュール) |
| vitamin | /ˈvaɪtəmɪn/(ヴァイタミン) | /ˈvɪtəmɪn/(ヴィタミン) |
| tomato | /təˈmeɪtoʊ/(トメイトウ) | /təˈmɑːtəʊ/(トマートウ) |
| advertisement | /ˈædvərtaɪzmənt/ | /ədˈvɜːtɪsmənt/ |
| laboratory | /ˈlæbrətɔːri/ | /ləˈbɒrətri/ |
| garage | 第2音節に強勢(ガラージ) | 第1音節に強勢(ギャリッジ) |
| herb | h を読まない(アーブ) | h を読む(ハーブ) |
| leisure | /ˈliːʒər/(リージャー) | /ˈleʒə/(レジャー) |
| mobile | /ˈmoʊbl/(モウブル) | /ˈməʊbaɪl/(モウバイル) |
| either | /ˈiːðər/ が優勢 | /ˈaɪðə/ が優勢 |
either と neither はどちらの国でも両方の発音が使われますが、優勢な側が入れ替わります。
⑤tune・news の「ユ」が残るかどうか
t・d・n のあとに続く y の音(/j/)の扱いも分かれます。
アメリカ英語では /j/ が落ちて、tune が「トゥーン」、duty が「ドゥーティ」、news が「ヌーズ」に近くなります。
イギリス英語では /j/ が残り、tune が「テューン」、duty が「デューティ」、news が「ニューズ」になります。
日本語のカタカナ表記が「ニュース」「デューティー」なのは、イギリス英語側の音に近い形です。
必要なのは「発音し分けられること」ではなく「どちらも聞き取れること」です。
話すときはどちらか一方に寄せておけば、それで自然な英語になります。
【違い③スペル】つづりの差は9つの法則にまとまる
この見出しでは、単語ごとに暗記しなくて済むように、つづりの違いを法則としてまとめます。
つづりの違いは無数にあるように見えますが、実際は9つのパターンでほぼ説明できます。
法則さえ押さえれば、初めて見る単語でも変換できます。
法則1:-or / -our
アメリカ英語が -or、イギリス英語が -our です。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| color | colour | 色 |
| favorite | favourite | お気に入りの |
| honor | honour | 名誉 |
| labor | labour | 労働 |
| neighbor | neighbour | 隣人 |
| behavior | behaviour | ふるまい |
| humor | humour | ユーモア |
| flavor | flavour | 風味 |
| harbor | harbour | 港 |
| rumor | rumour | うわさ |
法則2:-er / -re
アメリカ英語が -er、イギリス英語が -re です。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| center | centre | 中心 |
| theater | theatre | 劇場 |
| meter | metre | メートル |
| liter | litre | リットル |
| fiber | fibre | 繊維 |
法則3:-ize / -ise、-yze / -yse
動詞の語尾が z と s で分かれます。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| realize | realise | 気づく |
| organize | organise | 組織する |
| apologize | apologise | 謝る |
| recognize | recognise | 認識する |
| analyze | analyse | 分析する |
| paralyze | paralyse | まひさせる |
イギリスでも -ize を採用する流儀があります。
オックスフォード英語辞典に代表される「オックスフォード式つづり」では realize・organize のように -ize を使うため、イギリスの文章で -ize を見かけても誤りではありません。
ただし -yse 側(analyse)は、この流儀でも s のままです。
法則4:-og / -ogue
語尾が短く切り詰められるかどうかの違いです。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| catalog | catalogue | カタログ |
| dialog | dialogue | 対話 |
| analog | analogue | アナログの |
なお dialogue は、アメリカ英語でも dialogue のつづりが広く使われています。
法則5:l を重ねるかどうか
活用させたときに l が1つか2つかで分かれます。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| traveled / traveling | travelled / travelling | 旅行した/旅行中の |
| canceled | cancelled | 中止した |
| modeling | modelling | 模型づくり・モデル業 |
| fueled | fuelled | 燃料を入れた |
ただし逆向きの例もあり、こちらはアメリカ英語のほうが l が多くなります。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| fulfill | fulfil | 果たす |
| skillful | skilful | 熟練した |
| enroll | enrol | 登録する |
法則6:-se / -ce(名詞と動詞の区別)
イギリス英語は名詞と動詞をつづりで区別するものがあります。
| 語 | アメリカ英語 | イギリス英語 |
|---|---|---|
| 免許(名詞) | license | licence |
| 許可する(動詞) | license | license |
| 練習(名詞) | practice | practice |
| 練習する(動詞) | practice | practise |
| 防御 | defense | defence |
| 攻撃・違反 | offense | offence |
イギリス英語の使い分けは「名詞は c、動詞は s」と覚えると迷いません。
advice(名詞)と advise(動詞)が両国共通でこの形なので、それを基準にすると思い出しやすいです。
法則7:ae・oe が残るかどうか
ラテン語・ギリシャ語由来の綴りを、アメリカ英語は簡略化します。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| encyclopedia | encyclopaedia | 百科事典 |
| pediatric | paediatric | 小児科の |
| anemia | anaemia | 貧血 |
| maneuver | manoeuvre | 巧みに動かす |
法則8:語そのものが別つづりになるもの
法則から外れる、丸暗記が要るグループです。
| アメリカ英語 | イギリス英語 | 日本語 |
|---|---|---|
| check | cheque | 小切手 |
| program | programme | 番組・催しの進行表 |
| gray | grey | 灰色 |
| jewelry | jewellery | 宝飾品 |
| tire | tyre | タイヤ |
| plow | plough | すき・耕す |
| mustache | moustache | 口ひげ |
| aluminum | aluminium | アルミニウム |
| draft | draught | すきま風・生ビール |
| curb | kerb | 縁石 |
| story | storey | 建物の階 |
| ax | axe | 斧 |
| donut | doughnut | ドーナツ |
イギリス英語の programme は催し物や番組に使い、コンピュータのプログラムは両国とも program です。
法則9:文章内では必ず片方に統一する
つづりでいちばん減点されるのは、どちらを選んだかではなく混在です。
1つの文書の中で color と colour、center と centre が混ざっていると、書き手が確認していない印象になります。
英検やTOEIC Writing、IELTSの採点でも、どちらのつづりを選んでも減点されないのが原則ですが、混在は一貫性の問題として見られます。
書き始める前に、どちらで書くかを決めてしまうのが手っ取り早いです。



選ぶことより、混ぜへんことが大事なんやな。



そう。ワープロの言語設定をどちらかに固定しとくと、勝手に揃う。
【違い④文法・語法】have got・集合名詞・gotten・日付の順
この見出しでは、テストにも会話にも出る文法と語法の違いを、頻度の高い順に並べます。
have got と have(持っている)
「持っている」の言い方が、国によって好まれる形が違います。
| 場面 | アメリカ英語で自然な形 | イギリス英語で自然な形 |
|---|---|---|
| 持っている | I have a car. | I've got a car. |
| 持っているか尋ねる | Do you have a pen? | Have you got a pen? |
| 兄弟がいるか尋ねる | Do you have any siblings? | Have you got any siblings? |
どちらの形も両国で通じますし、アメリカ英語でも I've got は日常的に使われます。
違うのは「どちらが標準的に感じられるか」の比重です。
get の過去分詞は gotten か got か
ここはアメリカ英語とイギリス英語ではっきり分かれます。
アメリカ英語では、get の過去分詞に gotten を使います。
イギリス英語では got を使います。
たとえば「英語が上達した」は、アメリカ英語で My English has gotten better.、イギリス英語で My English has got better. となります。
ただしアメリカ英語でも、所有を表す have got のときは gotten にしません。
I've got a car. は「車を持っている」という意味で、I've gotten a car. は「車を手に入れた」という別の意味になります。
forgotten は両国共通です。
gotten はアメリカで新しく生まれた形ではなく、もともとイギリスにあった古い形がアメリカに残った、と説明されることが多い語です。
集合名詞は単数扱いか複数扱いか
チームや会社を受ける動詞の形が変わります。
アメリカ英語では、team・family・government・company などを 単数扱い にします。
イギリス英語では、中の人たちを意識するときに 複数扱い にできます。
そのため The team is winning.(アメリカ英語)と The team are winning.(イギリス英語)が、どちらも正しい文になります。
イギリスのサッカー中継で Manchester United are… と複数で受けているのは、この用法です。
現在完了と過去形の使い分け
「たった今」を表すときの動詞の形が違います。
| 言いたいこと | アメリカ英語で自然 | イギリス英語で自然 |
|---|---|---|
| 今ごはんを食べたところ | I just ate. | I've just eaten. |
| もう終わった | Did you finish yet? | Have you finished yet? |
| すでに見た | I already saw it. | I've already seen it. |
アメリカ英語は just・already・yet と過去形を組み合わせても自然に響きます。
イギリス英語では現在完了を使うのが標準的とされます。
日付の書き方と読み方
数字だけの日付は、読み違えると予定が1か月ずれます。
| 項目 | アメリカ英語 | イギリス英語 |
|---|---|---|
| 書き方 | July 4, 2026 | 4 July 2026 |
| 数字だけ | 7/4/2026(月/日/年) | 4/7/2026(日/月/年) |
| 読み方 | July fourth | the fourth of July |
相手の国が分からない書類では、数字だけの表記を避けて 4 July 2026 のように月を英語で書くのが安全です。
国際規格の 2026-07-04 という書き方も誤解が起きません。
前置詞と細かい語法
最後に、細かいけれど頻出する語法をまとめます。
| 意味 | アメリカ英語 | イギリス英語 |
|---|---|---|
| 週末に | on the weekend | at the weekend |
| 月曜から金曜まで | Monday through Friday | Monday to Friday |
| 〜と違う | different from / different than | different from / different to |
| 入院している | in the hospital | in hospital |
| 手紙を書く | write me | write to me |
| 5時15分 | quarter after five | quarter past five |
| 250 | two hundred fifty | two hundred and fifty |
動詞の過去形にも揺れがあります。
| 原形 | アメリカ英語で優勢 | イギリス英語で優勢 |
|---|---|---|
| learn | learned | learnt / learned |
| burn | burned | burnt / burned |
| dream | dreamed | dreamt / dreamed |
| spell | spelled | spelt / spelled |
| dive | dove / dived | dived |
日本人はアメリカ英語とイギリス英語のどちらを学ぶべきか
この見出しでは、迷っている人向けに結論と、その理由をはっきり示します。
特別な事情がないかぎり、日本人は アメリカ英語を軸にするのが合理的です。
理由は、日本で手に入る教材と試験の基準がアメリカ英語に寄っているからです。
ただしイギリス留学・IELTS・イギリス企業への就職が決まっている人は、最初からイギリス英語で揃えてください。
理由1:日本の学校教材がアメリカ英語で作られている
日本の中学・高校で使われる検定教科書は、つづりも語法もアメリカ英語を基準にしています。
center・color・math という形で最初に覚えているなら、それはアメリカ英語です。
ここからイギリス英語に乗り換えると、すでに身についた形を上書きする手間が増えます。
学び直しの人ほど、土台に合わせたほうが速いです。
理由2:TOEICは4か国の発音が出るが、土台は1つでよい
TOEIC Listening & Reading テストのリスニングでは、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリアの4か国の話者が読み上げます。
つまり「アメリカ英語だけ勉強すればいい」わけではありません。
ただし、これは聞き取りの話であって、話し方をどれかに寄せる話ではない点が重要です。
自分の発音の土台は1つに決め、そのうえで他のなまりを耳で慣らすのがいちばん効率のよい順番です。
土台が定まっていないまま複数のなまりを混ぜて聞くと、どの音を再現すればいいのか分からなくなります。
理由3:教材と音声の数が違いすぎる
アメリカ英語の音声教材・ドラマ・映画・ポッドキャストは、日本語の解説付きで大量に流通しています。
イギリス英語の教材も年々増えていますが、選択肢の数はまだ差があります。
学習は続けられる量に比例するので、素材の多いほうを選ぶのは実務的な判断です。
イギリス英語を選ぶべき人
次に当てはまる人は、迷わずイギリス英語で揃えてください。
- イギリスやアイルランドへの留学・ワーキングホリデーが決まっている人
- IELTSやケンブリッジ英検を主戦場にする人
- イギリス系の企業・取引先とやり取りする人
- イギリスのドラマや音楽が好きで、その英語をそのまま話したい人
好きな対象がイギリスにある人は、学習が続きやすいのでそちらを選ぶ価値があります。
学習が続く要因としては、教材の数より本人の興味のほうが強く働きます。



TOEICで4か国出るなら、全部練習せなあかんのちゃう?



聞くのは全部。話すのは1つでええ。ここを分けて考えるだけで負荷が半分になる。
アメリカ英語とイギリス英語を混ぜて話すと通じないのか
この見出しでは、遠慮せずに実際どうなのかを書きます。
会話では、混ざっていてもほぼ問題なく通じます。
実害が出るのは、単語の指すものが食い違うときだけです。
一方で、書き言葉では1つの文書の中でつづりを揃えたほうがいいです。
そもそもネイティブ自身が混ぜている
アメリカとイギリスは互いのドラマ・映画・音楽・ニュースを日常的に消費しています。
その結果、両方の語をそのまま理解できる話者が大半です。
イギリスの若い世代が movie を使ったり、アメリカ人が holiday を旅行の意味で使ったりするのは、ごく普通に起きています。
また英語話者の多くは、そもそも英語を第2言語として使っている人たちです。
その人たちの英語はもともと両方が混ざっているので、混在は珍しいことではありません。
それでも噛み合わないのは、この3種類
混ぜて困るケースを整理すると、次の3つに集約されます。
| 困る場面 | 何が起きるか | 対処 |
|---|---|---|
| 物の名前が食い違う | chips・pants・first floor など、別の物が出てくる | その場で言い直す(fried potatoes のように説明する) |
| 書類のつづりが混在する | 確認していない印象になる | 書き始める前にどちらかへ固定する |
| 接客・商談で相手に合わせない | 距離を感じさせることがある | 相手が使った語をそのまま返す |
いちばん簡単な対処は、相手が使った単語をそのまま自分も使うことです。
相手が lift と言ったら lift、elevator と言ったら elevator と返せば、それだけで噛み合います。
混ぜて話しても失礼にはならない
アメリカ英語とイギリス英語のどちらを使っても、それ自体が失礼になることはありません。
気をつけるのは、意味が反転する少数の語だけです。
先に挙げた pants・rubber・public school・first floor の4つを押さえておけば、大きな行き違いはほぼ防げます。
試験の答案では混在を避けてください。
採点者はどちらのつづりも正解として扱いますが、同じ答案の中で color と colour が混ざっていると、確認不足として目に付きます。
アメリカ英語とイギリス英語の違いに関するよくある質問
最後に、検索でよく一緒に調べられている質問へまとめて答えます。
アメリカ英語とイギリス英語は別の言語ですか?
別の言語ではありません。
同じ英語の中の地域差であり、日本語でいう標準語と関西弁のような関係にあたります。
文法の骨格・語彙の大部分・語順はどちらも共通です。
アメリカ人とイギリス人は問題なく会話できますか?
問題なく会話できます。
互いのメディアに日常的に触れているため、相手側の語彙もほとんど理解できます。
ときどき単語の指すものが食い違いますが、その場で言い直せば解決します。
TOEICはアメリカ英語とイギリス英語のどちらで出ますか?
TOEIC Listening & Reading テストのリスニングは、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリアの4か国の話者が読み上げます。
そのため、どれか1つだけに慣れていると聞き取りにくい問題が出ます。
対策としては、話し方の土台は1つに決めたうえで、聞く練習だけ4か国分そろえるのが効率的です。
イギリス英語のほうが上品というのは本当ですか?
上品かどうかは英語そのものの性質ではなく、聞き手の印象の問題です。
イギリス英語にも地域や階層によって多様な話し方があり、一様ではありません。
学習の選択は、印象ではなく自分の目的地(留学先・受ける試験・取引相手)で決めるほうが合理的です。
スペルはどちらで書けば減点されませんか?
英検・TOEIC・IELTSなど主要な試験では、どちらのつづりを使っても正解として扱われるのが原則です。
減点の対象になりやすいのは、1つの答案の中で両方のつづりが混ざっている場合です。
書き始める前にどちらかに決めて、最後まで統一してください。
発音はどちらを目指せばいいですか?
日本で学ぶ人はアメリカ英語の発音を土台にするのが現実的です。
教材と音声の量が多く、練習の材料に困らないためです。
イギリス留学やIELTSが目的なら、最初からイギリス英語の音で揃えたほうが遠回りになりません。
イギリス英語を学ぶとアメリカで通じませんか?
通じます。
発音やつづりが違っても、アメリカの人はイギリス英語を日常的に耳にしています。
食い違うのは flat や chips のような一部の単語だけなので、その場で言い換えれば足ります。
まとめ|どっちの英語で学ぶか決まったら、次にやること
この見出しでは、記事全体の要点と、ここから先の動き方を整理します。
アメリカ英語とイギリス英語の違いは、単語・発音・スペル・文法/語法の4層に分かれます。
会話で実害が出るのは単語の層だけで、残りの3層は慣れれば通じます。
日本人が学ぶなら、教材と試験の基準に合わせてアメリカ英語を軸にするのが合理的です。
イギリス留学・IELTS・イギリス企業が目的なら、最初からイギリス英語で揃えてください。
混ぜて話しても通じますが、書き言葉は1つの文書内で統一します。
ここまで読んで「アメリカ英語でいこう」「自分はイギリス英語だ」と決まった人は、次はその英語を実際に話す相手を確保する段階です。
違いを知識として知っていても、口から出す練習をしなければ発音の土台は固まりません。
特にイギリス英語を選んだ人は、講師の出身国を選べるかどうかで学習の質がはっきり変わります。
講師の出身国・料金・レッスン形式で英会話スクールを比べたい方は、英会話スクールのおすすめを比較した記事も参考にしてみてください。
自分が目指す英語を話す相手を選ぶところから始めると、この記事で見た違いが一気に身体に入ります。



まずどっちで行くか決める。話がはやいわ。



決めたら、あとは同じ英語を話す相手と練習するだけや。











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