カバーレターは英文履歴書(レジュメ)同様に大切だと言われています。ところが、いざ就職となったときに書き方が分からない、難しいといったことをよく耳にします。
そこで海外就職や転職のあなたに必要なカバーレターの書き方と、おすすめのテンプレートを合わせてご紹介します。どうか最後までお付き合いくださいね。
監修者
高正熊生
3ヶ月でTOEIC900(今920)・試験対策ナシで英検準1級一発合格・1ヶ月でVERSANT50・留学(大学/語学/ワーホリ)3カ国(オーストラリア・カナダ・アメリカ)・外資系/海外勤務経験・海外在住歴13年以上・アメリカ人と結婚/シャドーイング歴1年以上(シャドテンアンバサダー)・オンライン英会話/英語コーチング/英会話教室/英語学習アプリ/子ども英会話の受講&取材経験50社以上
カバーレターとは何か?
カバーレター(Cover Letter)とは、英文履歴書(レジュメ)に添える手紙のことを言います。レジュメが箇条書きなのに比べ、カバーレターはあなた自身をPRするためのものです。
レジュメと違って、カバーレターは自分の長所や経験、スキルが募集している職種にマッチしているかを、書いてゆきます。
採用側があなたのカバーレターから応募に対する熱意やメッセージを強く感じたら、次のステップである就職面接につながることは間違いないでしょう。
カバーレターの書き方
カバーレターには決まった書式はありません。自分なりの様式で書くのもいいですが、おおまかに分けて5−6段落ほどで書かれることが多いです。
一般的なカバーレターは、
- 第1段落 希望職種の記載(1行)
- 第2段落 志望動機、理由(3行)
- 第3段落 学歴、職務経験(5行)
- 第4段落 信用照会先の案内、履歴書同封(3行)
- 第5段落 積極的な面接の要請(2行)
- 第6段落 お礼の言葉と、お返事への期待(1行)
となっています。
カバーレターのフォーマット
私が実際に使ったカバーレターをご紹介します。
カバーレターの全体像
①採用側の名前が分からない場合はDear Human Resources Professional と書きます。
“To Whom It May Concern”(関係者各位)と書くのは避けましょう。このように書くと受け取る側にも失礼になりかねません。
②あなたがどの職種の応募をするのかを書きます。
書き出しは、“I would like to apply for a supervisor position that you have posted.”「応募しているスーパーバイザーの職種に応募します」
③職務経験を書きます。どのように貢献したかをポジティブな言葉を使って簡素に書き足しましょう。
I have been working as a Substitute teacher in the UBC child care society for five years. 「私はUBCチャイルドケア協会の代替教員として5年間勤務しています」
I have been able to develop an understanding of the needs and provide for young children.
「私は小さい子供のために何が必要か、何を提供するかを仕事を通して理解してきました」
I am a good communicator, polite manner, and professional tone of voice.
「私は良いコミュニケーターであり、専門職としての声のトーン、マナーがあります」
ここでは、私の仕事ぶりを簡素にまとめて書いています。コミュニケーターであるということは、子供だけではなく、同僚、家族などとも良い関係を築いていることを強調したかったのであえて書きました。
I understand each center has a mission in their community. 「コミニュティにある各センターにはミッションがあることを理解しています」
これを書いたのは、どこのセンターに行ってもそのセンターにあるミッションや理念などに従う柔軟性があることを強調しています。
I am privileged to be part of children’s growth in my care.
「私のケアで子供達が成長するのことをとても光栄に思います」
ここでは、私が保育士として子どもたちに関われること、そして成長してゆく過程を見れることを誇りに思うことをを書いています。
たった1行ですが、ここでは私が保育士として一番大切にしていることを書いています。
④学歴を書きます。このカバーレターを書いたときは学校に行っていたので、どんな学校でどのような授業を受けていたかを書きました。そして、学校での受けた教育がどのように応募先に貢献でき、会社の利益になるかと言ったことを書いています。
英文ではこんな感じです。
I‘m currently taking an Early Childhood Educator basic course in Surrey Community & Continuing Education program which is based on Reggio Emilia inspired program.
「私は現在サーレー生涯学習の保育士基礎コースでレッジョ・エミリアに影響を受けたプログラムのコースを取っています」
I have been studying emergent curriculum, and British Columbia Early Learning Framework.
「私はブリティッシュコロンビア州早期学習概要とエマージェントカリキュラムを勉強してきました」
I believe that my skills and experience make me an ideal candidate for this position. 「私のスキルと経験がこのポジションに近い候補者になることを信じています」
⑤レジュメを添付していることを書いています。
I attached my resume for the position. 「このポジションのレジュメを添付しました」
I would like to have the opportunity to meet and discuss how I can contribute to your organization.
「この機会にお会いし、どのようにして私があなたの組織に貢献できるかをお話したいと思います」
⑥”Thank you for considering my application.”「私の応募に考慮をいただきありがとうございます」ビジネス英語の文書に一般的に使われるクロージングの挨拶です。
⑦”I‘m looking forward to hearing from you.” 「お返事がいただけるのをお待ちしています」最も丁寧な文章です。このフレーズは様々な場面で使えるので、覚えておくと便利です。
⑧”Sincerely”日本で言う「敬具」に当たる言葉です。
⑨あなたの名前をフルネームで入れましょう。名前→名字です。携帯番号やメールアドレスも名前の下に入れておくことを忘れずに。
私はこのフォーマットと全く同じ内容でメールをし、ワード文書で添付をしました。
最近では、カバーレターのテンプレートをメールに書き込んで直接送る人が増えている、と聞きます。
私は、カバーレターのテンプレートをメールに書いても、ワード文書で添付をして送ることをお勧めします。
何故なら、人事部の人たちはたくさんの候補者たちのメールを見ています。メールを見てもカバーレターのテンプレートを書いているとは気づきません。
テンプレートを使ってメールしても、カバーレターを送ってほしいと言ってくることでしょう。
メールのやり取りをしている間に有力な候補者を見つけてしまったら…。
そう考えるだけでもゾッとしてしまいますね。
カバーレターの書き方のポイント4つ
ポイント① A4サイズの用紙1枚で書ききる
レジュメ同様、A4サイズの用紙で収まるように書きましょう。フォントは読みやすいArialやCalibriを使いましょう。
文字サイズは11ptから12ptで行間も1.5行ほどに設定し、読みやすいカバーレターを作りましょう。
ポイント② 文章は“I”で始めて簡潔に
カバーレターは“I”で始まる能動態で文章を書くようにします。動詞は“was”や“did”を避けてアクション動詞を使うようにしましょう。
良くない例として
I’m a good team player. 「私は優れたチームプレイヤーです。」
この文章だと、チームプレーヤーとして何ができるのか具体的なことが書かれていません。
良い例としては
I’m collaborated with Swedish web designer, we published a new book in August.
「私はスウェーデンのウェブデザイナーと協働し、8月に新書を発刊しました。」
具体的に何をし、どのような成果を上げたのかを書いてゆきます。
ポイント③ ポジティブな文章を書く
カバーレターの目的は、あなたのスキルや経験が応募している職種に適しているか、を伝えることです。
人事の目に留まるようにするには、自分のスキルや経験が目立つような文章を書くことです。あなたの応募に対する熱意や思いなど、ポジティブな言葉を使って伝えましょう。
自分の学歴や職務経験をネガティブな言葉を使ったり、物語風に書くのは止めましょう。
ポイント④ 提出前に他の人に見てもらう
あなたのカバーレターを採用側に送る前に、友人や同僚などに見てもらいましょう。英語が得意な人に見てもらうと、あなたの英語表現が適切かどうかを確認できます。
第三者からの意見や感想をもらうと、あなたが、カバーレターからどのような人に見られるかを知ることができます。
おすすめテンプレート2つ
ここでは、カバーレターのおすすめテンプレートをご紹介します。
1. Google doc
Google docには、カバーレターのテンプレートがあります。お好きなテンプレートを使い、カバーレターを作ることができます。
このテンプレートを使うと、行間やスペースを心配することなくカバーレターを作ることができます。
なぜなら、フォーマットが自動的に設定されているので、あなたの書いた文章を入れると、プロフェッショナルなカバーレターができますよ。
グーグルドックの優れた点は、マイクロソフトのワードにコンバージョンして文書ができることです。文書の保存のときにワード、PDFにもコンバージョンのセットアップが出てきます。
マイクロソフトを持っていなくても、グーグルドックがあれば作れるのがポイントです。
2. the balance Careers
アメリカのキャリアサポートサイトのホームページです。情報量が豊富で、最新のカバーレター事情や、テンプレートが数多く連載されています。
the balance careersのHPで、詳細をチェックしてみてくださいね。↓↓
3. 解説本
おすすめの書籍があります。
それは、田上達夫先生の英文履歴書の書き方です。この本は大きく2つの章に分かれていて、第1章では履歴書、第2章ではカバーレターについて解説しています。
例文も数多く載っており、あなたの書く力が格段にアップすることは間違いありません。
これから海外就職や転職を考えているあなたにはオススメの本です。
良かったら参考にしてみてくださいね。↓↓
最後に
海外就職、転職をめざしているあなたはもうすでに新しい道を歩き始めています。
あなたの夢が実現できることを心から願っています。
なお、Profoundiumではこの記事以外にもビジネス英語などの記事がたくさんあります。
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