英語の上達には、英単語の暗記が欠かせませんよね。リーディングでもスピーキングでも、多くの単語を知っていれば、より英語を理解し、話すことができるでしょう。
しかし、せっかく覚えた単語を実際の会話の中でどう使ったら良いかわからない人も多いのではないでしょうか。あなたも「単語ばかり覚えたけど、英語を話せるようにならない」と思ってはいませんか?
この記事では、英単語をチャンクで覚える方法をご紹介します。まずは「チャンクとは何か?」を知り、話すための英単語暗記法を身につけましょう!では最後まで読んでくださいね。
監修者
高正熊生
3ヶ月でTOEIC900(今920)・試験対策ナシで英検準1級一発合格・1ヶ月でVERSANT50・留学(大学/語学/ワーホリ)3カ国(オーストラリア・カナダ・アメリカ)・外資系/海外勤務経験・海外在住歴13年以上・アメリカ人と結婚/シャドーイング歴1年以上(シャドテンアンバサダー)・オンライン英会話/英語コーチング/英会話教室/英語学習アプリ/子ども英会話の受講&取材経験50社以上
チャンクとは
今回紹介するチャンクとは、一体どんなものでしょうか?チャンク(chunk)は本来「肉やパンをぶつ切りにしたもの」や「ひとかたまりになったデータのこと」を指します。ちなみにチョコレートチャンクのチャンクもこれに当たります。
では、英語のチャンクはどんなものか想像できますか?チャンクは耳慣れない言葉かもしれませんが、あなたがよりスラスラ英語を話すためにとても重要なものです。
実は単語のぶつ切り……ではなく、ネイティブがよく使うフレーズや、決まり文句といったひとかたまりの短文のことを指します。実際に、いくつかチャンクの例を見てみましょう↓↓
・pay the bill(勘定を払う)
・be unique to Japan(日本独特である)
・go on a diet(ダイエットする)
このような短文を英語のチャンクと呼びます。私は英単語を覚える時、ただ単語のみを覚えるのではなく、チャンクと一緒に覚えるようにしました。それでは、次にチャンクを覚えるメリットを見ていきましょう。
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かたまりで覚えるメリット
確かに、チャンクは短文なので1単語を覚えることと比べれば少し長いです。ですが、ただ単語のみを覚えるよりも単語を含んだチャンクを覚える方が、メリットがたくさんあるんですよ。
コロケーション
英語にはコロケーションというものがあります。コロケーションとは、語と語の自然なつながり、そしてネイティブスピーカーがよく使っている英単語の組み合わせのことです。これは自然な英語を話すために欠かせません。
正しいコロケーションの例を見てみましょう ↓
このように、ただ日本語を英語に直訳するだけでは不自然になってしまう表現がたくさんあります。単語だけを覚えて英作文をしようとする日本人にありがちなミスですよね。これをチャンクごと覚えれば、コロケーションの間違いを大幅に減らせます。
さらに、正しいコロケーションが用いられた英語をフレーズごと一気に話すことで、英語を流ちょうに話しているように聞こえます。単語を頭の中でいちいち組み立てながら話すよりも、正確さやスピードが上がるからです。
文法ミスの低減
英語で何かを言おう、または書こうとした時に「inなのかonなのか、toなのかfromなのか……」と迷った経験はありませんか?英語には紛らわしい語がたくさんあります。特に前置詞などは、正しく覚えるのが難しいものの1つですよね。
しかしこのモヤモヤも、チャンクの暗記を始めれば改善できるのです。英単語1語とは違いチャンクは短文なので、前置詞(to, atなど)や副詞(suddenly, usuallyなど)を含んでいる場合があります。例を見てみましょう。↓
・buy a car on credit(車をクレジットで買う)
・have an effect on your life(あなたの人生に影響を与える)
・swim to shore(岸に泳ぎ着く)
1つ目の「クレジットで買う」という表現、もしも日本語で「現金によって」などと訳したら、by credit となってしまいそうですよね。creditという語を知っていても、onという前置詞を思いつくのは難しいのではないでしょうか。
語と語のつながりや前置詞は、英単語と同じくらい重要です。特にTOEICや英検などの試験では、その運用能力が問われることがあります。このように多くのチャンクに触れることで、正しい前置詞、語句の使い方も自然と身についてきますよ。
ちなみに私はこの単語帳で勉強し、センター試験(英語)7割をとることができました。受験後も英単語暗記の際はいつもチャンクを意識するようにしています。
より自然な英語
先ほどコロケーションで説明したように、日本語を直訳しただけでは不自然な英語になってしまうことがよくあります。しかし、チャンクはネイティブが実際に使う表現なので、覚えればより自然な表現を学ぶことができます。
たとえあなたがswallowやmedicineといった単語のみを覚えていたとしても、チャンクを知らない限り「薬を飲む」と正しく表現するのはきっと難しいでしょう。先ほどの例のように怪しげな英文が完成してしまうかもしれません。
しかし、ネイティブが実際に使っているチャンクを身に着けることで、あなたの英語をさらにナチュラルにすることができます。ナチュラルな英文がスラスラ口から出るようになれば、英会話が楽しくなること間違いなしです。
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おすすめの教材
実はこの中に英単語とチャンクを同時に効率よく学べるための秘密があります。それは「覚えた英単語を実際に使えるよう、そのプロセスを含んだレイアウト構成」となっているのです。
「チャンクで英単語」シリーズは、英単語→その単語を使用したチャンク→そのチャンクを使用した例文の順番で収録語が掲載されています。
多くの単語帳は「英単語+例文」のみのスタイルをとっていますよね。その一方でこの単語帳にはチャンク暗記というプロセスが追加されています。これを覚え、口に出す練習を重ねることで話せる英語が身についてきます。
人は忘れて当たり前
「英単語って覚えてもいつか忘れちゃうし……」「どうせ忘れると思うとやる気が出ない」というお気持ちはよくわかります。ですが、忘れるのは当たり前なんです。むしろ忘れていくことが普通なんです。
ドイツの心理学者エビングハウスは、人間が物を忘れるペースについて研究したデータを次のような曲線で示しました。この「忘却曲線」から、人間は覚えたことをほんの1日経っただけで半分以上忘れてしまうことがわかります↓
出典:Atsueigo.com
忘却曲線については、こちらの動画で詳しく解説されています↓
忘れる頃に復習せよ!?
しかしそこに甘んじていては、TOEICやその他英語試験、そして日常会話に必要な語彙を増やし続けることはできませんよね。「チャンクで英単語」には、そのやるせなさを乗り越える方法が紹介されています。具体的に言うとどんなことでしょうか?
それは、忘れる頃に復習するということです。記憶の研究によると、単語学習において必要なのは、忘れそうになった時にもう一度再生して復習→定着させるという作業です。
新たな単語を次々と覚えるのではなく、「ここまで」と決めて覚えた範囲を4~5回繰り返し学習します。インターバルを置きながら単語を復習するのです。この単語帳は、3回繰り返して学習・復習したことを記録できるようになっています。
具体的には、新しく覚えたチャンクや単語を、3、4日後にはもう一度見返し思い出すということです。復習をすることで忘れる速度はどんどん低下し、最後には忘れなくなります。一定期間内に何度も繰り返すことで、知識が定着するのです。
忘れずに予定表をスケジュールボードに書くと、忘れませんよ↓
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私が実践した学習法
赤セルシートの活用
この単語帳の便利なところは、暗記するべき単語やフレーズが赤文字になっているところです。つまり、暗記メソッドの定番である赤セルシートが使えるので、ただ眺めるタイプの単語帳よりも効率よく覚えることができます。
できれば、1日一回でも良いので音読することをおすすめします。もちろん試験前まで詰め込める知識には限界があります。ですが「音読によって音声化された記憶」これが試験中にふと頭をよぎり、正しい解答を導き出せることもあるのです。
実は私も、受験やTOEICで何度かこの体験をしました。普段から音読をしていたこともあり、本番試験で選択肢を見た時に頭の中で音声が再生されたり、口が正しいコロケーションを覚えていました。
【無料】音声ダウンロードで瞬間英作文
この単語帳にはもう一つ便利な機能があります。それは収録チャンク、収録例文すべての音声が無料でダウンロードできることです。私は、このダウンロード音声を主に瞬間英作文で使っていました。↓
この音声で瞬間英作文トレーニングをするメリットは、独学で英作文をするよりも自然な英語が思い浮かぶようになることです。ネイティブが実際に使う表現で英作文をするからこそ、得られる効果ですよね。
確かに「薬を飲む」といった、日本語の直訳とは違う表現を使ってチャンクが思い浮かぶまでには慣れが必要です。
ですが何日か継続して繰り返すと口から自然に英文が出てくるようになります。この方法によって、英語で言いたいことが言えなかったというストレスもだいぶ減りましたよ。
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実感できた効果に驚き!
次に私がこの学習法で実際に効果を感じられたときの出来事をご紹介します。チャンクで英単語を学ぶことによって、様々なメリットがたくさんあるんです。
TOEICの得点が!?
私は、大学受験後もこの単語帳を使って英語学習を続けました。そして大学2年生の春、人生で初めてTOEICを受験したところ、なんといきなり860点を取ることができたのです!
これは単語1つ1つを暗記するよりも「短めの英文を読んだり覚えたりする習慣がついていた」ことに秘訣がありました。また英語を1つのかたまりでとらえられるようになり、長文読解のスピードも自然と速くなっていたからだと思います。
英会話レッスンで英語が通じるように
以前の私は英語に自信がなく、英会話のレッスンも自分から話しかけるのが苦手でした。単語の暗記は得意だったので、学校の英語の成績は良かったのですが、いざ会話となると何から話してよいのかわからなかったのです。
しかし、英会話レッスン以外の時間もこの「チャンクを瞬間英作文で」するようになってからは、英語の語順や語句のつながりがすぐ頭に浮かぶようになりました。気づいた時にはなんと、ネイティブの先生と比較的長めの会話が成立していたのです!
私の場合、通学時や移動時間など暇さえあればダウンロードした音声を聞いて瞬間英作文の練習をしていたのですが、英語の基本的な語順「S(主語)+V(動詞)」を常に思いつく英語脳ができあがっていました。
ライティングがスピードアップ
どちらかといえば単語だけでなく、まとまったフレーズを覚えるようになってから、前置詞や副詞の選択に迷うことも少なくなり、速くかつ自信をもって英作文が書けるようになりました。
以前の私はライティングが苦手でした。IELTSや英検にあるライティング試験ではいつも時間がギリギリ。自分が何を書いているのかもわからず、とにかく文章量で点を稼いでいるようなものでした。
しかし、チャンクを含んだ英作文を繰り返し行ったことで、英文を組み立てる作業が速くなり、迷うことなく文章を書けるようになりました。英検準1級では、苦手なはずのライティングで満点(!)を取得することができました。
やっとここで「成功できた!」と実感することができました。正直な感想は「英語チャンクで英語力は間違いなくUPした!今まで試した単語暗記方法の中で一番効果的!」でした。
こちらはBasic版です↓
まとめ
今回チャンクについて初めて知ったという方にもわかりやすく説明をしてきました。ですのでこの記事によって興味を持っていただけたら嬉しいです。
では今回の記事の内容をまとめてみました↓
・単語だけの暗記よりチャンクの暗記でミス低減
・赤シートや音声を活用すればさらに効果的な学習ができる
・スピーキングもライティングもレベルアップ
もっと英語を話せるようになりたい人、単語の暗記がつまらないと感じる人はぜひこの方法を試してみてくださいね。
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